舞い上がる【鬼滅の刃】2

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不『A、落ち着けェ！』

「私は、いつだって、落ち着いて、る！」

義『なぜそんなに拒む』

必死に不死川さんを
下に屈まそうとしてるのに
力が凄くて…！

煉『Aの魚も
　 早く食べられたいそうだ！』

不『…！』

煉獄さんが膝を曲げさせてくれた、
これなら…！


不『煉獄、てめェは魚のことしか
　 頭にねぇのかァ！』


膝を曲げられた瞬間
飛び跳ねて距離を空ける不死川さん。


私はジワジワと涙が浮かび上がるのが
わかった。



小『チッ…さっさと終わらせるぞ』

宇『仕方ねぇな…不死川、諦めろ』

し『お姫様を泣かせたらだめですね』

時『羨ましいけど今回は見逃してあげるから』



不死川さんの周りを柱の人達が囲う。


不『…上等じゃねえかァ…
　 かかってこいよォ！』



砂埃を上げながら
何かが始まったけど
私は早すぎて見えない。

でも、今なら魚が食べられるかな？
そう思い、魚があった場所を見る。

あれ？魚は？


周りを探しても見当たらない。

なぜか魚が刺さっていたであろう
串だけが地面に落ちている。

川の近くに落ちている…？

まさか、川の中に！？



私は慌てて川の近くに行き、
川を覗き込む。

ゆらゆらと流れている水面の中を
目を凝らして見つめるが見当たらない。


な、流れて行ったの…！？


そう思った瞬間、
川の中で２つの目が私を見ていることに
気付く。

それが目だと気付いた瞬間、
ゾワゾワと全身に鳥肌が立った。

瞬きをする間も無く、
川の中に引き摺り込まれる。


首を絞められているのがわかった、
けど川の中だからどっちにしろ
息が出来ずに苦しい。

あまり大きく吸わなかった息は
長くは続かない。


その時、誰かの手が私を陸へと引きずり上げる。



不『はッ…だからあの時鬼なんて
　 言うなって言ったろォが！』


戦闘態勢の不死川さんは
目をバキバキと見開かせながら
私を抱き上げる。


し『本当ですね、Aは素晴らしい
　 予知能力でもあるんでしょうか？』


不死川さんと追いかけっこしてたせいで
全員の殺気と戦闘態勢である迫力が
凄まじい。


時『…A、濡らしていいのは
　 僕だけなんだけど』


宇『派手に変な意味に聞こえるな』

煉『A、これを羽織りなさい』

小『数は7か？』

義『遠くにまだいる』

不『どんだけ来たって一緒だ、
　 切り落としてやらァ！』

私は蜜璃ちゃん達のところに降ろされると
全員が散らばって行った。

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