7(宇髄視点) ページ8
俺は、全柱に冨岡の屋敷に住んでいた
Aについて話した。
屋敷には半年くらい前から住んでいて、
鬼に家族を殺されたらしい。
冨岡に保護されて、
屋敷の外には出ず、家事をしている、と。
その前に俺はAの容姿に驚いていた。
あまりにも綺麗すぎて、
頭のネジどっかいったのかってくらい
Aのことばっか考えてた。
Aを冨岡一人で見ている事が
妙に引っかかっちまって。
嫁達に言ったら
そんな可愛い人を閉じ込めるのは
可哀想だから俺の屋敷に連れてこいと
なぜか毒を塗ったクナイを用意してたから
とりあえず宥めといた。
だが、一目で分かった。
Aは危険な人物だと。
俺は数知れず綺麗な女は見てきた。
だが、Aの人を魅了する力、
それはあまりにも危険だと思った。
俺たちは尋常じゃないくらいの
忍耐の持ち主だ、それなのにAを
俺のものにしたいという奥底に欲が出た。
これが、街に出てみろ、
すぐに襲われちまう。
昼間は一人だ、誰かにあの屋敷にいるのが
バレてみろ、すぐにやられるだろ。
だから全員に提案した。
誰でもいいから時間が空けば
Aの所に行こう、と。
もちろん、ほとんどの柱が反対した。
不『女一人に時間なんか割けるかよ、
くだらねェ。
そんなことしてる暇あれば
鬼を抹殺させろォ』
チッと舌打ちしながら立ち上がる不死川。
煉獄は目を閉じ、腕を組みながら考え方をしている。
時透はどうでもいいらしい。
伊黒は何も言わないが、気に食わないんだろ。
甘露寺は女の子だからと喜んでいる。
悲鳴嶼さんと胡蝶は
見てみないとわからないと言う。
宇『見りゃわかる。
お前らも守りたくなるって』
冨岡に連れてこいと告げると、
渋々部屋から出ていった。
義『…A、行くぞ』
「義勇さん!どっか行くなら言ってよ!」
探し回っていた冨岡が居たことに
安堵しながら冨岡の後ろをついていく。
冨岡が扉を開けて立ち止まる。
背中で何も見えないことに
戸惑っていると
横に傷だらけの男の人が通り過ぎようとして
目が合った。
男の人は暫く立ち止まり、
不『…名前はァ』
不機嫌とも取れるその声色に
冨岡の羽織を握りしめながら
「…Aです」
そう応えると、すごく優しい目になった。
他の柱もいるのか気になり、
身体を横にずらしてみる。
そこには、沢山の人がいた。
人生でこんなに沢山の人に会った事がない。
私は目を輝かせていた。
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作者名:momopara427 | 作成日時:2022年4月14日 10時