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20(主視点) ページ21

あれ…?
花火見てたのにここはどこ?
誰かに手を掴まれた瞬間、
薄暗くて、不思議な部屋にいた。
上下左右沢山階段がある。
平衡感覚がおかしくなりそう。

無『貴様が、巫女か』

後ろから声がした、
振り返るとそこには血の気のない男の人。
背が高くて目が怖い。

あの目、どこかで…?
それよりも、巫女って言った?


「あ、あの、私は巫女なんかじゃ…」

恐る恐る言葉を放つ、
あの人が私を見る目、すごく怖い。

「みんなの所に帰りたいんですけど…」

周りを見渡しても誰もいない、
それに薄気味悪い、
だから早く帰りたい。


無『(なぜこの娘に近付けない。
  殺そうと思えば思う程近付けない。)』

無『お前の親は、巫女だったな?
  巫女の力は子供に継承され、
  その親の力は半減する。
  お前の力が増して親の力が無くなった。
  だから、お前の親を簡単に殺せた』


…え?殺した?私の両親を?
いや、違う、あの時は子供が私の親を…


無『ああ…あの時はこの姿だったか?』


「あ…あ…!」

私の身体がガクガクと震え出す、
あの時の、あの時の子供…!
私の両親を殺した!あの時の…!

無『いい顔だな、絶望の顔だ。
  この私が憎いか?
  この私を殺したいか?』

私は立っていられなくなり、
自分の身体を抱えるようにしゃがみ込む。

息が出来ない、苦しい、
憎い、殺したい…!


無『(絶望、その隙に殺してやる)』


無惨から触手が現れ、
Aに近付き始める。



(A)



お父さん…?お父さんの声?


(A)



お母さん?お母さん!!!



無『(まただ、殺そうとすれば身体が動かぬ)』


無『お前の親は何をした?
  なぜお前を殺せぬ、この私を侮辱するのか!』


無惨は最大の力を発揮して触手を振り翳す。


突然響いた大声に
私の身体は大きく跳ね上がった。
両手を組み強く願う、

ここから抜け出したい、
みんなに会いたい、
1人になりたくない…!



その時、あの日と同じ温かさに包まれる。
薄らと目を開けると、
自分から光が出ているのがわかった。
目の前で止まる気持ち悪い触手、
先端が焼け始める。


これは、なに…?


無『この私に痛みを…!?
  出せ、こいつを外に出せ!!!』


痛みに顔を歪ませながら叫ばれた。

琵琶の音が遠くから聞こえた。

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作者名:momopara427 | 作成日時:2022年4月14日 10時

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