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わからないなら仕方がない、と足元のカゴを持ち上げて
そのまま放置するわけにもいかないので
処理をしてもらうために店員さんのいるレジへと向かう
「すみません、これ
誰のものかわからないんです」
カゴを差し出しながらそう言うと
わざわざすみません と店員さんが引き取ってくれる
店員さんにカゴが渡ろうとしたその時
それまでずっと腕の中で静かにしていた蓮が
小さな声で「…めっ、」と言いカゴに手を伸ばした
「…？ 蓮、誰のか知ってるの？」
「んんっ、れんく、…っから…」
よくわからず困っていると
一人の奥様が俺たちの後ろから声をかけてこられる
『それね、その子が持ってたカゴなのよ』
「え、この子が…？」
『そう。重たいでしょうに、
一生懸命引っ張って歩いてたのよ』
奥様曰く、蓮がこのカゴを引きずりながら
ひとりで歩いていたらしい
「蓮…？そうなの…？」
「んっ、れんくん、おかいもの、ったぁ…」
改めてカゴの中身をみると
翔太の好きなグミやジュース
俺のためと思ったものなのか、缶ビールに
みんなで食べられそうなピザやパンなど
入っていた品物はどれも
蓮が一生懸命考えて選んだものだと思われるものばかり
「パパと翔太のためにお買い物してくれたの？」
「ん、しょぉだよっ、」
逸れて迷子になってしまったと思っていた息子は
ひとりでとんでもない大冒険をしていたのだとわかって
勝手にそばを離れたことに対して叱る気力も
心配で心配でたまらなかったつい先ほどまでも
なんだか全て忘れてしまうほど
全身の気が抜けて不覚にも笑ってしまう
「すみません、それお会計お願いします」
カゴを受け取ろうとしていた店員さんにそう告げて
息子のはじめての大冒険の収穫品を購入する
「あ！れんきたぁ！」
「ごめんね、翔太おまたせ。
すみません、ありがとうございました」
無事に見つかりました、とサービスカウンターに報告し
翔太を預かっていただいたお礼に心ばかりと
さっき下で購入させてもらった菓子折りを渡す
「蓮、もう勝手にパパのそばからいなくならないでね」
「めんなしゃぁ、、」
今度は両手にそれぞれしっかりと
息子達の手を握りながら
帰ったら戦利品でパーティーでも開きましょうか
息子の大冒険記念に
○△□
某SNSでお見かけしたエピソードより
夢中でお買い物に勤しんだであろう蓮くんと
生きた心地がしなかったけどまさかの展開に笑っちゃうだてパパ
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おこめ。(プロフ) - akiakiさん» リクエストありがとうございました！パート９の方でお話書かせてもらいました(´u`) 平和でふわっとした空気感！まさにそれを目指しているので、そう言っていただけると光栄です♪またいつでもリクエストお待ちしてます★ (5月8日 18時) (
レス) id: 2d72e1ee28 (このIDを非表示/違反報告)
おこめ。(プロフ) - 万能蝶季さん» リクエストありがとうございます！シリーズものだと、パート５の#すれちがい のイメージですかね？いじめ表現が少し苦手なので、思っているようなお話になるかわかりませんが書いてみますね！ (5月8日 13時) (レス) id: 2d72e1ee28 (このIDを非表示/違反報告)
akiaki(プロフ) - ものを無くしがちで落としがちで､忘れがちな黒さんがちょっと落ち込んでるところを､緑さんに「大丈夫だよ〜」って包み込んでもらいたいです。今までのシリーズに繋げてもらっても､独立したお話でも大丈夫です。part９も楽しみにしています！ (5月7日 23時) (レス) id: aa9a6e18cc (このIDを非表示/違反報告)
akiaki(プロフ) - 初めまして。いつもにこにこしながら読んでます。平和でふわっとした空気感大好きです。今リクエストって大丈夫ですか?やっぱり平和な緑さんと黒さんが好きなので､ぽやぽやな小学生黒さんとそれを見守るパパ緑さんのお話が読みたいです。(続きます) (5月7日 23時) (レス) @page50 id: aa9a6e18cc (このIDを非表示/違反報告)
万能蝶季(プロフ) - 続きなのですが、大介くんは公園にいて翔太くんに話をして二人でいじめを乗り越える話を見たいです！パパはお任せでお願いします！ (5月7日 21時) (レス) id: 7c92d03a47 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おこめ。 | 作成日時：2023年2月16日 22時
