こんなんどーでしょ！？６

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ベッドの上でぼーっと考えるのは息子のこと。



ちゃんと自分で起きられたんだろうか？
亮平のことだからきっとそこは困んないだろうな


朝ごはんは何食べてったんだろう？
俺のおにぎりも作ってくれてたしきっと同じかな



既に意識は飛びそうでぼんやりしながらも
ふと、半分以上閉じかかった目があるものを捉える



ゴミ箱に捨てられていたのは
さっきテーブルの上に貼り付けられていたそれと
同じ薄いみどり色のポストイットで


気になって取り上げてみれば
目に飛び込んできた内容に一気に目が覚めた






『さみしい』






たった4文字



だけどそれは確かに亮平が書き出した気持ちで


心の奥底で必死に抑えていたもの




笑って送り出してくれていたけれど

平気だって顔していたけれど


それは俺に心配かけないためにしてくれていた

亮平なりの精一杯の気遣いで



よく見れば俺のベッドは少しぐちゃっと乱れていて
ここで亮平が一晩過ごしたんだろうことは容易に想像がついた



寂しい気持ちをぐっと堪えて

本音を書いたポストイットはゴミ箱に丸めて捨てて


帰ってきたパパが少しでも喜ぶように、と

おにぎりとメモを残した亮平



目頭がじわっと熱くなって
自分が泣いていることに気づく



泣きたいのは俺じゃない、亮平なのに

訳わかんないけど涙が止まんない



今日帰ってきたら
たくさん抱きしめてあげよう


どれだけ嫌がられても
離してあげないんだから



夜勤じゃなくても稼げる方法は
探せば他にいくらだってあるはず


まだ小学生の息子に寂しい思いをさせてまで
夜勤の仕事にこだわる必要はない



思いもよらないきっかけで
息子の本音に気づいた日


本音の書かれたくしゃくしゃのポストイットは
自分への戒めとして大切に保管しておこう



この世で何よりも一番大切な息子に
これ以上寂しい思いをさせないためにね



○△□

寂しい と素直に伝えられない亮平くんと
そんな優しさに気づいてわぁっと感情が溢れ出すふかパパ


優しいと優しいのぶつかり合いで
少し悲しい気持ちになっちゃったけど


この親子ならきっと
これからその埋め合わせを簡単にしてしまって


そんな気持ちを忘れてしまうほどに
あったかい時間をたくさん塗り重ねていくんだろうな

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