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A達と別れて、らうる達の後をつける佐久間さんです。
バレないように木の上を伝って追いかけてるけど、らうるの奴既に縄を解かれて自分で歩いてんじゃん。
つまりこれは自分の意思だということで、これってつける理由ある?
とか思うけど、そんな事言ったらAが悲しむだろうなとか、佐久間のことそろそろ同じ布団で寝かせてくれなくなりそうだなとか考えただけで悲しくなるから、やっぱり後を追う。
随分と移動して、以前通ったことのある道が遠くに見える。
あの通りって確か、康二や阿部ちゃん達がらうると出会った場所か。
そっちとは反対の山奥へと進んで行くこいつら。
拠点はこの奥ってわけね。
また暫く林を突き進み、そこを抜けるとポツンと一軒の古びた屋敷があった。
「っ、」
くっせー。
なんだこの匂い?
鼻の奥を劈くような強烈な匂いが何処からきてんのか、そしてこの匂いに違和感を感じてるのはらうるだけらしく、見るからに気分が悪そうに表情を歪めていた。
早く連れ出してやんねえとヤバいかも?
「お前はここにいろ。上里様に報告してくる」
「………」
グッと唇を噛み締めて自分の体を抱きしめるようにして座り込んだ。
今がチャンスだって思い素早くらうるの背後に移動する。
木に隠れて、見張りの奴らに気づかれないように。
「らうる、らうる」
「ぇ、」
「しー。声は出すな。そのまま聞けよ」
気配でらうるが頷いたのが分かった。
「一つだけ聞く。お前、佐久間たちに助けを求めるか?」
返答しだいでは、Aには悪いけどらうるに構ってる余裕はないかもしれない。
だんだん分かってきたんだよね。
こいつらのいう"上里様 "とやらの正体に。
「お前は自らの意思でここに居る。けどそれは何か理由があってのことなのか? それは佐久間たちに助けてほしいことか?」
「………っ」
鼻を摘んだまま、らうるは震えながら頷いた。
はあ、てことは助けなきゃいけないでやんすな。
「わかった。だったら、」
どうにかしてらうるの抱えてるもんを聞き出さなきゃ話は進まない。
そう思うけど、
「あれ?」
「匂いでバレバレだよ、鬼さん」
「にゃ、にゃはは……」
どうしよ、A。
佐久間さん、捕まっちゃいそうでやんすよ。
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ゆきんこ(プロフ) - あいちゅんさん» 長くなりましたので、2回にわけてのお返事失礼します。楽しみにしていただいてるようなのに、ご期待に添えずに申し訳ありません(>_<) 裏は載せられませんが、それ以外でも楽しんでもらえるように頑張ります! (2020年12月13日 10時) (レス) id: 47adab0070 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - あいちゅんさん» あいちゅん様、大ファンなんて嬉しいお言葉に舞踊っております!ありがとうございます!初夜のお話についてですが、その他の裏のお話しに関しても書き始め当初から制限できるTwitterのみ掲載すると決めておりまして、本番行為はこちらには載せられません(汗) (2020年12月13日 10時) (レス) id: 47adab0070 (このIDを非表示/違反報告)
あいちゅん(プロフ) - はじめまして。ゆきんこさんの作品大ファンの者です。お願いがあるのですが、私はTwitterのアカウントを持っていないので初夜のお話が楽しめません>_<privatterではなく普通の投稿にしていただけないでしょうか…? (2020年12月13日 4時) (レス) id: bf15d374dc (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - 祐莉さん» 照くんや、残りの二人がどのように登場するかも楽しみに待っていてください(^^)最後まで面白かったと言ってもらえるように頑張ります! (2020年12月3日 12時) (レス) id: 83fde2196b (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - 祐莉さん» そうですね。新章では、前回活躍してくれた二人は出てこないのですが、その代わりに前半に少し登場した翔太くんたちが出ます(笑)なのでまた違った雰囲気を楽しんでもらえたらいいんですが! (2020年12月3日 12時) (レス) id: 83fde2196b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆきんこ | 作成日時:2020年12月1日 17時