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初めての事だらけで…… ページ21






「チッ…………」



「……………………」




「チッ!!」



「何回も舌打ちしないでくださいよ!!!!」



耳元に沖田さんの頭が居るから
土方さんと電話していたら
会話を聞こえるだろうと思って一旦電話を切った。


仕事内容も内密なのだ。
知られてはいけない。



「っていうか離れてくださいよ!」



「嫌でィ」


動いても頑なに離れてくれない。
必死で引き剥がそうとしていたら
沖田さんは機嫌が悪い様な声で言い出した。


「土方コノヤローと仲いいんですかィ?」



「仲が良いというかウチで顔を会わす人は近藤さんと土方さんしか居ませんからね」




確かにそうだ。
近藤さんも顔を会わすがあまり話したりしない。
私にとって真選組で一番仲が良いのは土方さんだろう。


まぁ、土方さんはそう思ってないのも知っているが…………




「A…………」



「何ですか?」



私は沖田さんが離れてくれないから諦めて肩の力を抜いた。



「こんな小さい身体でどんな仕事をしてるんでィ」



「………………え」




私は返す言葉に困った。
近藤さんも土方さんも私の仕事を知っているから
仕事内容を聞かれる事が無く、どう説明すればいいのかわからない。



「血の匂いってのは消える事ねぇ。
俺と同じ匂いがする」



沖田さんからぽつりと呟かれた言葉はちゃんと理解した。
私はどんな仕事でも引き受けているのだから。




「離れてください」




「嫌でィ」



先程と同じ会話だが
私の気持ちが違った。


もう普通の女の子に戻れない事すら知っている。
少しでも女の子として見てくれた沖田さんが
今度は現実に戻してくれた。



「普通の女の子じゃなくて悪かったですね!!」


そう言って胸にしまってあった短刀を瞬時に取り出して
沖田さんに振り落とした。




「危ねぇや。何しやがる」


沖田さんは交わして私の腕を掴んだ。
この人の反射神経を知っているから短刀を交わすことは想定済みだ。


ただ…………



私の匂いから離れてほしかっただけなのだ。



「俺はチャラチャラした香水よりも
血の匂いの方が興奮すらァ」



一瞬ドキッとした。
そう言われたのも初めてだ。
沖田さんと一緒に居ると初めての事が多くて
どう対応して良いか解らなくなる。



「私、ちょっと出ていきます。
沖田さんも仕事に戻ってくださいね」




そう言って沖田さんに背を向けて
部屋から出ていった。

任務内容→←意地悪と邪魔



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桃乃(プロフ) - こはく★さん» ありがとうございます!1度だけではなく、何度も読んでいただいているのが凄く嬉し思います!沖田推しではありませんが、書いて良かったと心の底から思いました。ありがとうございます! (2017年12月20日 4時) (レス) id: cb45921388 (このIDを非表示/違反報告)
こはく★ - めっちゃ、よかったです!何回も読んでます! (2017年12月11日 15時) (レス) id: 6129d12349 (このIDを非表示/違反報告)
桃乃(プロフ) - ドS娘さん» コメントありがとうございます。書きたい場面を性格に、文字にあらわすと言うことは難しいですね。まだ、出来ていないので、字を見るだけでそのシーンを思い描ける様になりたいと思います!頑張ります( ;∀;) (2017年6月15日 19時) (レス) id: cb45921388 (このIDを非表示/違反報告)
ドS娘 - めっさ文才ありますね〜! (2017年6月15日 17時) (レス) id: 8d85534e35 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まろ | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2017年3月25日 0時

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