殺し屋として暗殺者として…【暗殺教室×博多豚骨ラーメンズ】 (ページ21)

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episode.19 少年ページ21

源造side

俺の名前は剛田源造

表向きはラーメン屋台、『源ちゃん』の大将で裏では仲介屋をやっている

長くこの業界に居たつもりだ

実際、歳は50代半ばを過ぎた

最近頭髪が寂しくなってきたところだ

しかし、中学生くらいの子供がこの業界にいるところを見たことがない

今日見るのが初めてだ

しかもこんなにも無害そうな少年が殺し屋だなんて…

かなり驚いた

「あんた、歳はいくつと？」

カウンター越しに隣にいる男──馬場善治が少年に聞いた

“馬場探偵事務所”を営む、私立探偵だ

殺し屋だけどな

『12歳ですよ。この国で言うと中学1年生ですかね？』

呆れたように答える少年

『全く、この国の人たちはすぐ年齢を知りたがる……
あと僕は“あんた”ではなく“黒狐”です』

そういうと頬を膨らませる

やっとコイツの少年らしい一面を見た気がする

なんだかホッとした

でも馬場は険しい顔をしている

「あんt…黒狐くんはさっきから“この国”“この国”言っとるけど、外国人なんか？」

『そうですよ』

『中国人と韓国人のハーフです』と、少し誇らしげに言う黒狐

おそらく両親のことが余程好きなのだろう

「何のために殺し屋になったと？」

『ん～……成り行き、かな？
ていうか質問多いですよぉ。探偵さんか何かやってるんですか』

この言葉に大人2人でﾋﾟｸｯとなる

その様子を見て、

『あれ？当たっちゃいましたか？
テキトーに言ってみただけなんだけどなぁ…』

と、子供らしくない笑顔で嗤った

恐ろしいガキだ

結局、馬場と2人で話し合い仕事を与えることにした

条件付きで、だかな

簡単な仕事をさせるつもりだったが、生憎、殺すような仕事しか手持ちにはなかった

だからこその条件付きだ

馬場に見守ってもらうのだ

『えぇ～』と、最初は気に食わないようだったが

『しょうがないですねぇ
その代わり僕の邪魔、しないでくださいよ？』

と、言っていた

そしておもむろに金を取り出すと

『仲介してくれてありがとうごさいます、というお金と、これからもよろしくお願いします、というお金です』

と、カウンターに35万円置いてきた

「おいおい待ちな。
俺はそれから先、お前に仕事を斡旋するって決めた訳じゃないとよ？」

『すべてはこの仕事次第ってことですか
分かりました
でも持っておいてください』

少年は馬場を連れて、引き留める間もなく出ていった