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目を覚ました時、最初に感じたのは柔らかい毛布の肌触り。はて、頭から毛布なんて被ってたっけ。ムクっと起き上がると毛布が頭からずり落ち、視界がクリアになる。
そうだ、ここはコネシマの部屋だった。
眠い目を擦り、ベッドから降りようとした時、後ろから声がかかる。
「おはようさん、A。よォ寝とったなぁ。」
後ろにいたのはこの部屋の主、コネシマ。
口角を上げて、悪そうに笑っている。
「ロボロに言われて部屋戻ったら、おれのベッドに眠り姫がいてほんまびっくりしたわ。」
頭がまだぼーっとしてる私は小首をかしげる事しかできない。
「なんや寝ぼけとるんか？それやったら…」
ぐいっと腕を引かれ、彼の胸に飛び込む形になる。
「眠気覚ししたるで。」
そう言った彼は私の片手首を掴み、思いっきり噛み付いた。
「……っ…痛っ！！」
その痛みによって、微睡んでいた私の意識が一気に現実へ戻ってきた。
「お、起きたか。おはよー。」
「何がおはようよ！目覚めから噛みつかないでよ……」
全く躾のなってない犬だ、と言いかけたところで私は彼の格好に気がつく。
彼の頭には犬のような耳がついており、よく見ると尻尾もついているようだ。
犬というよりは…
「狼？その格好。」
「せやで！似合っとるやろ？」
少し得意げな顔をした彼。そこで私は本来の目的を思い出す。
「あ、そうだ。私の仮装！」
するとコネシマは知っとんでー、と言い、下にあった箱から何かを取り出す。
「ん、これがお前のやで。」
見せられた衣装は白くて、長いけれどしっかりとした作りのワンピースと、赤い頭巾。
なるほど、オオカミと赤ずきんって訳か。
「おー、凄い！着てきてもいい？」
「勿論や！ただ……」
すっと私の手を仮装から離させ、彼の手と握らされる。そして彼のもう片方の腕は私の顔へと伸びてくる。
「久しぶり、やろ？」
任務でご無沙汰だったから、だろう。
いつもよりも積極的な彼からの誘いに私はいつもならできる反論が出来ない。
じっと私を見つめる空色の瞳はいつもより深くその色に染まっている。
「……楽しませてくれるなら。」
「はっ、余裕やなぁ。ええで、お前の顔が真っ赤に染まんの楽しみにしたる。」
オオカミの目が妖しく光る。
赤ずきんはひゅっと息を飲んだが、後の祭りだった。
お腹の空いたオオカミを赤ずきんが止めるなんて……無理だ。
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霞花(プロフ) - ひかりさん» オリジナルフラグは外れております。冒頭部分の注意書きもしっかり表示されていますよ (2020年5月10日 20時) (
レス) id: 6d56430d02 (このIDを非表示/違反報告)
ひかり - オリジナルフラグをお外しください。ルール違反です。 (2020年3月24日 13時) (レス) id: 8c2e85674d (このIDを非表示/違反報告)
霞花(プロフ) - ブンブンさん» ありがとうございます！(蘇生) (2019年10月24日 18時) (レス) id: 8895aebc7a (このIDを非表示/違反報告)
ブンブン(プロフ) - 尊い…(遺言) (2019年10月21日 22時) (レス) id: 4a511d68cf (このIDを非表示/違反報告)
霞花(プロフ) - ラピさん» そう言って頂けるのは光栄です！ありがとうございますっ。 (2019年10月14日 22時) (レス) id: 356bccad88 (このIDを非表示/違反報告)
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