恩返し if ページ21
昨日更新できなくてごめんなさい…
お詫びと言ってはなんですが、前のzmの話のもしかしたら、の話を書きました。
-------------------------------------
「A〜ただいまー。」
「あっ、ゾムお帰りんさい、飯できとるよ」
「えっまじ！？やったぁ！」
嬉々とした顔で私の作った食事に飛びつくゾム。彼のおかげで今の私がいる。
「今日はどうだった？」
「んー、なんか山ん中に山賊めっちゃおったから退治して、下の殿様？に突き出してきた。」
「おー偉いやん。ご褒美貰えたん？」
「おん、明日貰いに行くで。」
ご飯を食べつつ、今日の報告をする彼の頭には猫の耳、お尻には猫の尻尾がついている。
彼は猫又。私が幼い頃飼ってた猫だったが、妖怪になって、今はまた私と暮らしている。
「…………」
「ん？A、どうかしたん？」
ふと最近考えてしまうことがある。それはゾムと私にいつか来る『別れ』についてだ。
ゾムは妖怪だから私よりは確実に長生きな筈だ。しかし私はどうだろう。ただの人間で年をとる。今はまだ幼い私の容姿もいつかは老いる。それが、怖いのだ。
「はぁ………」
自分がして辛かった別れを彼も何時かは体験しなくてはならない。
そう思うと胸が張り裂けそうになる。
「……A。」
彼に名前を呼ばれ、優しく抱きしめられる。
そんなに私は震えてしまっただろうか。
「大丈夫。俺はもう傍からいなくならんし、お前ももう俺から離れられん。な？」
「うん………ん？」
離れられん…？
「えっ、」
「いや別に俺から離れたってええけど……行くとこあるん？」
「…………ない、けど。でも、老いるのは…」
「は？俺が簡単にお前を死なすと思っとるん？」
「…………………ゾム？」
「俺まだお前に恩返ししとらんし、Aとずっと過ごす。俺、猫又やで？死んでまでお前の事思っとるんやから、」
一生かけて、責任とってや。
私は猫の育て方を間違えたみたいです。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 119人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
