【銀魂】口悪姉さん【坂田銀時】

死なせない ページ42

「…すごいわ、ほんと、相変わらず」





正直、あんなこと言っておきながら不安だった。
なにせ攘夷戦争から何年も経っているんだ。

例え身体に染み付いたものがあるとしても、衰えるものはある


…と思ってたけど


「バッ、バカな！
紅桜と互角…いやそれ以上の力でやり合っているだと！？」


あれは身体に染み付いたようなもんじゃない、生まれた時からある本能のような部分だ。

スピードと力が徐々に岡田を越していく。
そして遂に私が入れた右腕の切込みから刀が突きぬけた。

岡田は右腕を抑えながらしゃがみこみ…





「…キエナイ」

けど


「ヒカリガ…キエナイ…」


突然、岡田からメキメキと管のようなものが生えだした。
それに気づいた時はもう遅かった。



「ぎ、銀時ぃいいい！！」


銀時を押しのけた瞬間管が腹に巻きついたかと思えば、体がいとも容易く持ち上げられ、振り落とされる。

ドカァン！！


屋根をぶち破って床にめり込んだ。



「なっ！？A！！大丈夫アルか！？」
「よ、吉坂さァん！？」

「ゲホッ」


神楽、それに眼鏡の子も…下にいたのか。
口の中が血で満たされてるせいでうまく喋れない。
ああ、これ肋何個か逝ったわ


「か、…ぐら、逃げ…」

ドォオオン！
とまた轟音が響いたと思えば、目の前には岡田とは思えない化け物がいた。

巻きつきながら皮膚にもめり込まんとしている管だらけの身体。
あれが、あの刀の集大成というんだったら見た目が悪すぎるなと呑気なことを考えた。

けどその手の先には今にも管に飲み込まれそうになっている銀時がいた。


「銀さん！！」
「銀ちゃん！！」
「銀時！！」

暴走しているせいで、味方も襲いだす岡田。
すると上から女の子が飛び降りて、岡田の肩に刀をねじ込んだ。


「鉄子ォォ！！」

「死なせない…コイツは死なせない！
これ以上その剣で人は死なせない！」

岡田が女の子に向かって腕を振り下ろす
それを神楽が蹴飛ばした。

「そのモジャモジャをぉおお！！」

眼鏡の子がもう片方の腕を突き刺す。

「離せぇぇえええええ！！」

「A！今ネ！！」


3人が気を引いてる間に、銀時の元へ走る。
巻きついた管を引っ張ったり切ろうとするがビクともしない。

「銀時…！銀時！！おい、起きろ！！」

その間に岡田は振り払おうと腕を振り回す。
限界はすぐだった。

吹っ飛ばされ床でうずくまる4人。
その1人の女の子に向けて、刀を振り上げた。





「てっ…！」


ドン！！

護るもの、護られるもの→←やり直そうか

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