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なんでですか
どうしてこんな僕を


どうしてあなたは……




タイミング悪く、携帯が震える。風見からだった。

「どうした。手短に頼む」

はやくAさんを捕まえないと

『すみません。やはり降谷さんの予想してた通りでした。』





「…続けろ」





___こんな時だって、僕は安室透から離れられない。




見失って若干焦ったが、Aさんは例の公園にいた。
ついでにコナン君も。


けどコナン君は彼女に楽しそうにくすぐられていた。
……こっちはあなたの発言にあたふたしているというのに、何楽しそうにしてるんだ。

あやうく殺気が出そうになったのを何とか抑えたが、コナン君には気づかれたようだ。焦ったように離れる彼にやっと気づいたのか、顔色を赤青へと器用に変えている。

本当は、嬉しくて仕方がない。
けど僕はあなたに何も言えていない。いや、言えないんだ。

いっそのこと全部話してしまおうかと何度考えたことか
けどもし離れて行ってしまったらと思うと…






君を失うのが、怖くてたまらないんだ。
なのに君は


「……どれくらい会えないんですか」


なんて言うんだ。
どうして、僕の帰りを待ってくれるんだ。

いつになるか分からない。どこに行くのかも、何しに行くのかも言わない僕を…


「安室さん…?」

「どうして、僕のことを信じてくれるのですか」

こんな試すようなことを言って、ごめんなさい。
だって期待してしまうんだ。




「僕は…あなたに隠してることがいっぱいあります。
そして何度もあなたを試した。怖がらせたりもしたのに…

なぜ、それでも一緒にいようとしてくれるのですか」




「……何でと言われても」


続きを聞くのが怖かった。
けど君はいつも、僕の予想の斜めをいくんだ。









「安室透がいい人だろうが悪い人だろうが、私には関係ありません。
あなたは、私の大切な人です。」




Aさんの言葉が、心にすとんと落ちてじんわりと溶けていくような心地がした。
ああなんだ。ただの杞憂だったみたいだ。

裏とか表とか、考えてたのは僕だけだったのか。
この大きすぎる感情に居ても立ってもいられず、思わず抱き着いた。



僕はこの人のそばにずっといたい。
そのために僕は…





「おこがましいお願いだと分かっています。


…待っていてくれ。やらなければいけないことがあるんだ
終わったら、すぐに追いかけるから」








第5章 END

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理那(プロフ) - あぁ!そういうことでしたか!私よく絵を描くので知ってて!実際あんま覚えてなかったのでよかったです! (2020年5月22日 0時) (レス) id: db0db57d74 (このIDを非表示/違反報告)
ぴぴみ(プロフ) - 理那さん» ご指摘ありがとうございます!!すみません、自分単行本派なので赤井さんの目の色すっかり勘違いしてました(号泣)訂正したのでまたよろしくお願いします! (2020年5月21日 23時) (レス) id: bf70a421f2 (このIDを非表示/違反報告)
理那(プロフ) - 赤井さんって目は黒じゃなくて緑色、だった気がする?いやすみません間違ってたら!無理のない程度に頑張って下さい! (2020年5月21日 21時) (レス) id: db0db57d74 (このIDを非表示/違反報告)
イアデビル(プロフ) - めっちゃ好きです!更新頑張ってください!応援してます! (2020年5月6日 3時) (レス) id: ef5404f845 (このIDを非表示/違反報告)
腐夢(プロフ) - 初めまして!番外編も本編もとても面白くてにやけながら読みました!読みやすいし感情移入しやすいのでとても読んでいて楽しかったです。素敵な作品をありがとうございます┏○))ペコリ (2020年4月29日 23時) (レス) id: 93d427ce7f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ピピミ | 作成日時:2018年7月6日 14時

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