「もう他人じゃない」【降谷零】

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その後も散々安室さんは疑ってきた。
正直しつこい。


そんなにらしくないことしたってこと？
そう考えたら恥ずかしくて、何であんなこと言ったんだろうと後悔してる。


「そんな…こんな何でもない日に…バチが当たる気がします」

「じゃあもういいです聞かなかったことにしてください(やけくそ)」

「え！？嫌ですよ！！返却不可です！！」

なんなんだ一体…
それからしばらく悩みだす安室さん。

あーとかうーんとか言ってるけどそんなに悩むことか…？
いや待てよよく考えたら安室さんなんでも出来るのに今更私に何が出来る？





「決めました！」

「なんですか？」

どうか筋肉使う系ではありませんように。
けど安室さんは中々言ってくれない。


「…期限はいつまででしょうか？」

「今日中ですね」

そのつもりは無かったけど
だって気になるし。

「分かりました。じゃあ後で言います」

「なんで？」

「ここだとあれなんで」

どれなんで？？？？
何をさせるつもりなのこの人？？？






結局有耶無耶なまま、安室さんと午後をすごした。
ダイオウグソクムシを見たり、カニを見たり


「あ、ナマコ」

「触れるみたいですよ」

「ほんとだ。おおっ…なんか新感覚」

「躊躇なく触りましたね…」

「なんかあれみたいです。ストレス発散目的のぐにゃぐにゃするやつ。

触ります？」




「……いや、ちょっと…僕はいいですかね」

「遠慮なく。どうぞどうぞ」

「いやいやいいですよ」

「…」

「ちょっとAさん？なんで来るんです？
黙って来られると怖いんですけどちょっ待っ…」




とまぁこんな感じで。
最後に蘭ちゃん達のお土産を買って帰った。




…ちなみにその間に1つ事件はあったのだが安室さんがすんなり解決してすんなり終わったので省略させて頂きます。




「てなわけで水族館、いかがでしたか？」

「てなわけで…？ふふ、楽しかったです。
ナマコの件は後で要相談ですけどね」

「何でですか可愛かったですよ」

「一応、僕男なんですけど」

「え？ナマコのことなんですけど？」

「…冗談ですよね？」


なんとも言えない顔をする安室さんの横でケラケラと笑う。

車の後ろにはお土産を、膝の上には水族館でやってたイベントの景品、シーラカンス君を乗せ、今まさに帰ろうとしている。


「安室さん射的もできるんですね」

「たまたまですよ」


いやぁ、あの腕前は本物扱ってる人にしかできないと思う。

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