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何から何まで安室さんには至れり尽くせりしてもらった。
そのうえ送ってもらうなんて…
「自宅に帰るついでですから、乗ってください」
そう言われたら、言葉がこれ以上思いつかない。
「すみません、ではお言葉に甘えて…」
本当はイブニングドレスが邪魔になってきて歩くのが鬱陶しかった。
一日中ヒールだった足はもうパンパンだったから、正直ありがたいけど…
「ふふ、今日は素直ですね」
「…なっ!?」
本日2度目の安室さんの車は、やっぱりかっこいい。
そしてさりげなくドアを開けられて、さりげなくエアコンの風が当たらないようにする所とかも…流石だなぁ、って感じで。
走り出す車…
徒歩数十分の距離でも車だとすぐだ。
でも…
「…」
どうしよう。何か喋った方がいいのかな
「きょ、今日、はすみませんでした。色々、ほんとにもう沢山すぎて挙げられないんですけど、本当にありがとうございます。」
そもそもの話、殺されかけた所を助けてもらってから、感謝ばっかりな気がする。
それに…
泣いてる時、ただ慰めてくれた。
だけど、その、抱きしめるのは、ちょっと…うん。
今思い出したら大分恥ずかしい…
「…僕達って不思議ですよね」
「え?」
不思議…?
「いや、不思議だっていうのは、僕達の“関係”ですよ。だって僕達、友達ですよね?」
…まぁ確かに。
そう言ったのは私だけど
「でもAさん、今日はずっと申し訳ない顔してましたよ。友達ってもっと…うーん。なんて言うんですかね。僕の知ってる友達は、こう、遠慮がない感じなんですけど」
それって…
「つまり、私達は友達じゃない…?」
言葉にした瞬間、ズキン、って胸が痛くなった。
そうか、私達友達じゃ…
キキーッ!!
「うわっ!?」
すると車が急停車した。その反動で体が前のめりになる。
「び、びっくりした…」
安室さん?どうしたんだろう、と横を向いたらハンドルに蹲っていた。
「安室さん!?ど、どうしっ」
「なんでそうなる!!!」
ビクッ
「あ、いや、怒ってるわけじゃなくて…僕達は友達ですよ!それがなんでそうなるんですか!?友達じゃない人にサプライズなんてしませんよ普通!」
「そ、そうですね(?)」
必死な安室さんに押され気味になる。
「あの日あなたが友達になろうって言ってくれた日、僕はどれほど嬉しかったか分かりますか…?」
「…ご、ごめんなさ」
「友達なんだから、甘えてくださいよ」
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理那(プロフ) - あぁ!そういうことでしたか!私よく絵を描くので知ってて!実際あんま覚えてなかったのでよかったです! (2020年5月22日 0時) (レス) id: db0db57d74 (このIDを非表示/違反報告)
ぴぴみ(プロフ) - 理那さん» ご指摘ありがとうございます!!すみません、自分単行本派なので赤井さんの目の色すっかり勘違いしてました(号泣)訂正したのでまたよろしくお願いします! (2020年5月21日 23時) (レス) id: bf70a421f2 (このIDを非表示/違反報告)
理那(プロフ) - 赤井さんって目は黒じゃなくて緑色、だった気がする?いやすみません間違ってたら!無理のない程度に頑張って下さい! (2020年5月21日 21時) (レス) id: db0db57d74 (このIDを非表示/違反報告)
イアデビル(プロフ) - めっちゃ好きです!更新頑張ってください!応援してます! (2020年5月6日 3時) (レス) id: ef5404f845 (このIDを非表示/違反報告)
腐夢(プロフ) - 初めまして!番外編も本編もとても面白くてにやけながら読みました!読みやすいし感情移入しやすいのでとても読んでいて楽しかったです。素敵な作品をありがとうございます┏○))ペコリ (2020年4月29日 23時) (レス) id: 93d427ce7f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ピピミ | 作成日時:2018年7月6日 14時