【文スト】最年少幹部さんと養子縁組なりました【太宰治】【東方project】

養子縁組＿拾伍 ページ16

「_____話の途中で悪いのう…是から太宰と鷗外殿と会わなければなら無いそうじゃ。私も着いて行こうと思うのじゃが…行かぬか？」









姐さんと楽しく和気藹々と女子トークをして居た時、まっくろくろすけさんが来て姐さんに耳打ちした









まっくろくろすけさんから聞いた姐さんは困った様に眉を寄せて私に聞いてくる









そんな顔し無いで姐さん！









と云うか…私と姐さんの楽しい女子トーク中に何で呼ぶんだよ此の糞太宰さん









首領は未だ良い…多分学校の事だろう









だが！太宰さんはいけ好か無い！









親権、姐さんに何無いかなマジで変わって欲しいあんな悪魔ヤダ









まぁ姐さんが云うなら…ねえ？









行ってやら無い事も有りません









「姐さんが云うなら…もう元気だし、ちょっと皮肉を太宰さんに云って遣らなければいけ無いし」









そう云ってベッドから飛び降りる私









姐さんは口元を着物の袖で隠してクスクスと笑う









「こら、飛び降りるんじゃ無い。本当にお主は太宰が嫌いじゃのぅ…でもまあ。行く気に成って呉れたなら良い」









「私も其処まで頑固じゃ無いよ姐さん。少し小心者なだけで」









「そうかのぅ？此処に連れてこられて然も殺され掛けたのに泣か無いどころか寧ろ飄々として居る童を私は初めて見たぞ？」









あゝ…確かにすげぇな私









すげぇミスして死な無い様にしてるから泣か無いとか冷静過ぎだろ









…浅ましく成る自分にビックリするわ









…ん？









「ねえ、姐さん」









私の問い掛けに微笑み乍振り向く姐さん









綺麗な声でなんじゃ？と云う姿は美しい事此の上無い









「泣か無い童…って事は、太宰さんも中原さんも芥川君も…姐さんも泣いたの？此処に来て」









目を見開いて一瞬、暗い顔をした









憂いを帯びた微笑みを浮かべ乍私を見る姐さん









「____A。私達は皆、好きで此処に来た者が全てでは無い。皆、元からの悪人で有る訳では無い」









「…寶、私でも泣いたり為る。其れは太宰だって同じ事じゃ」









そう云うと笑みが消える









何か、悪い事云った気がする









謝ら無いと…









「…姐さん。好奇心で傷付けて御免なさい」









深々と、頭を下げる









「ふっ。別に解って呉れば良い」









そう云って、姐さんは私の頭を優しく撫でた

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