第9話 ページ11
ザッザッ
百鬼丸はずっと私の隣を歩いている…
手をしっかりと握り、私を逃がさないようにするかのように
私はどうやら彼を勘違いしていたらしい
鬼神から身体を奪われて何も分からぬままに、しかしはっきりとした執念と言う感情で己の欲しかったものを手に入れ…取り戻した…………そんな風に勝手に解釈してしまっていた
私とは違う、勇気ある人だと…
でも違った、この人も私と同じだ
心の奥に小さく、でもはっきりとした穴が空いている…
簡単には塞げない、そんな穴が
この穴は自身を蝕みはしない、けれど塞ぐことは出来ない…
百鬼丸、貴方が鬼神に何故狙われるのか…分かったかもしれない……
貴方の魂は強い執念で出来ているんだね、そしてその中で揺れている不安定な感情…
その不安定な感情こそが鬼神にとってはご馳走なんだ
貴方の話の中で出てきた12体目の鬼神…そいつはきっと喰べれなかったんじゃない…
喰べなかったんだ………
そいつが求めたのは貴方の身体ではなく、貴方の…魂だ
じっくりと時間をかけて熟成させてゆき一番だというところで喰らいつく
欲望に忠実な鬼からは考えれない様な発想だけど…
やはり神だからか…
百「どうした?」
貴『いいえ、何も…』
百鬼丸の言葉にAはそう返すと
手で握っていた手紙をぐしゃりと握りつぶしていた
まさかこんな所で出逢えるとは思っていなかったよ…………同胞
”兄様”、良い便りが送れそうです
〜作者〜
この作品を作ろうと思ってまず夢主ちゃんから考えてみたんです、見た目とか性格的なものはすぐ決まったのですが少し暗いというか、何か大き過ぎるようなものを1人で抱え続けて来たって言うような設定を付けたくて、自分の事はあまり話さないというのを性格の中に足してみました。
同じように百鬼丸にもまだ足りないものがあって、それを2人でもがき合いながらも見つけていくって言う、そんな作品が作りたいと思いました。
読む分にはほのぼのの方がいいんですけど、いざ作ってみると結構シリアスになりそうですね
それと、夢主ちゃんの見た目もちゃんと描きたいと思ってます
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かなと - 編集画面の関連キーワード入力の下をよく読みオリジナルフラグをお外し下さい違反です (2019年7月18日 23時) (レス) id: 6ed377ec8e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:マズマミ | 作成日時:2019年7月18日 23時