検索窓
今日:22 hit、昨日:0 hit、合計:140,072 hit

会いたい理由2 ページ37

その瞬間、もうすっかり慣れ親しんだ心地の良い声が頭の上から降ってきた





あま「もうっ坂田、うらたさんっ!ひなちゃんのことあんまりいじめないのっ!」





声の主は天月さんだった




天月さんはそう言うと、私のことを庇うようにさらにぎゅっと抱きしめた







(え、え………えぇぇぇええぇっ!?!?)





私はいきなり天月さんに抱きしめられて、さらに顔が赤くなってしまった





『ぅあ、あのっ!天月さん……っ!?』





しかし顔が赤くなったことなんか気にしていられず、私はそう言ってバッと顔を上げたら、ちょうど天月さんと目がぱっちり合ってしまった





『あっ……いや……そのぉ………』





天月さんと目が合ってしまい、私は咄嗟に目を逸らして言葉を濁した




そんな私の様子を見て、天月さんは「ん?」と首を傾げていた





身長差があっても、やっぱり普段より全然距離が近いし、何より身体が密着している





当然私は正気を保つことなんかできなくて、今にも倒れてしまいそうだった






(も、もう……だめ………)







私の頭はもう沸騰寸前で、今度こそ倒れると思ったその時だった






うら「はいはい、Aがそろそろヤバそうだから離れような天月」





うらたさんの声が聞こえたかと思うと、私の身体を包んでいた天月さんの腕はなくて、代わりに私の目の前にはうらたさんの胸があった





私は状況が掴めなくてしばらく呆然としていたが、やがてそれは、うらたさんに抱き寄せられているとわかって、再び頬が熱くなった





『えっ!?う、うらたさ……っ!?』



うら「お前、倒れそうになってただろ?」





私は口をぱくぱくさせながらそう言おうとすると、うらたさんは私の言葉を遮って耳元でボソッとそう呟いた





(え、もしかして……助けてくれたのかな…?)





私はうらたさんの声にドキッとなりながらも、そんなことを思っていた





『あのっ……ありが…』



うら「さっ、続きやろうぜー」





私はお礼を言おうと思ったのだが、またもやうらたさんに言葉を遮られてしまった





うらたさんはそう言うと、私をぱっと離して再びソファに座った





(あ……また言えなかった……)





私は、後でちゃんとお礼を言おうと思って席に座ろうとすると、正面から明るいふたつの声が聞こえてきた

モヤモヤ→←会いたい理由



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (52 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
173人がお気に入り
設定タグ:歌い手 , 恋愛 , 天月   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

桃菜 -モモナ-(プロフ) - 雫さん» ありがとうございます!たくさん更新できるように頑張ります!これからもよろしくお願いします!*_ _) (2019年3月10日 23時) (レス) id: 21d5e627ad (このIDを非表示/違反報告)
- とても面白いです!続きが気になるので更新頑張ってください! (2019年2月18日 5時) (レス) id: 52b2f1d4d3 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:桃菜 | 作成日時:2019年1月20日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。