名前 ページ11
うら「じゃあ名前も決めたんだ?」
「『え?』」
うらたさんの言葉に、私と天月さんの声が綺麗に重なった
私たちの様子にうらたさんも頭に「?」を浮かべていた
うら「え、だから歌い手名だよ。その様子だったらもうとっくに決めてるもんだとおも…」
あま「ああぁあぁああぁぁあぁああぁぁああ!!」
うらたさんの言葉を遮ったのは、天月さんの大きな大きな叫び声だった
うらたさんは瞬時に耳を塞ぎ、防御体勢に入った
うらたさんのように瞬時に察することができなかった私は、頭がキーンとなったのを必死に堪えていた
うらたさんは天月さんの声が収まると耳から手を離し、今度はうらたさんが叫んだ
うら「ちょっ、天月!うるせぇわ!お前の声よく響くんだからいきなり大声出すんじゃねぇ!」
あま「あ、ごめんごめん…」
うらたさんに怒られた天月さんは「あはは…」と言って苦笑いを浮かべていた
うら「はぁ……。で、天月のさっきの様子を見ると、まだ決めてないんだな?」
あま「はい……」
うらたさんは、ソファに座り直し腕と足を組んで聞いてきた
天月さんは、うらたさんに怒られすっかり小さくなってしまったが、質問にはちゃんと答えた
そんなふたりの様子を見ていた私は状況が掴めず『あ、あの…?』とうらたさんに視線を送った
うら「あぁ、えっと、俺たち歌い手は本名で活動してるわけじゃねぇから、Aも歌い手になった以上歌い手名を決めなきゃだろ?」
私の視線に気づいたうらたさんは、首を傾げている私にわかりやすく説明してくれた
『な、なるほどっ……確かにそうですね…』
うら「まぁ、お前が声優っていうのもいずれバレると思うけどな」
うらたさんの説明を聞いて納得する私に、うらたさんは付け足すように言った
あま「んー、どうしよっか?」
さっきまで縮こまっていた天月さんは、いつの間にかいつもの元気を取り戻して聞いてきた
『そ、そうですね…どうしましょう…』
何も考えてなかった私と天月さんは、うーんと唸り声を上げた
173人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「歌い手」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
桃菜 -モモナ-(プロフ) - 雫さん» ありがとうございます!たくさん更新できるように頑張ります!これからもよろしくお願いします!*_ _) (2019年3月10日 23時) (レス) id: 21d5e627ad (このIDを非表示/違反報告)
雫 - とても面白いです!続きが気になるので更新頑張ってください! (2019年2月18日 5時) (レス) id: 52b2f1d4d3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:桃菜 | 作成日時:2019年1月20日 22時