１４．"ビ"は"V"の方の"ビ"(1) ページ14
「初めまして、イリーナ・イェラビッチと申します〜」
「三ツ谷Aです。よろしくお願いします、イェラビッチ先生」
ニコニコと微笑んで殺先生の腕(触手)に抱き着くイェラビッチ先生。
殺先生はそんなイェラビッチ先生の谷間を顔を赤くして、ニヤニヤと眺めていた。
英語を担当するそうだが、この中途半端な時期に来るのはイェラビッチ先生の正体が容易に想像つく。
烏間先生の顔を見ると、呆れ返った顔をしていた。
「三ツ谷先生は副教科の担当だ。基本校舎内に居るから何かあれば頼るといい」
「役に立てるかわかりませんが」
「頼りにしてます〜！」
行きましょうか、と殺先生の言葉で二人は教室に向かって歩き出した。
この短時間でも谷間を見続けてデレデレしている殺先生に少し不安を覚えた。
教師として如何なものか…。
「大丈夫ですか〜？あれ」
「まあ…彼女はハニートラップのプロだからな…」
プロの手腕であんなにも骨抜きにされてしまうものなのか…。
後ろ姿からも分かる程にメロメロな殺先生を見て、隆もあんな風になっていたら…と考えると鳥肌が立ってしまった。
嫉妬とか不安とかそういう気持ちよりも、長年友達のように連れ添ってきた旦那でもあるので、ちょっと気持ち悪いしそんな姿見たくないな…。
「教室まで行くか？」
「いえ〜、私は職員室に居ますね」
はあ、とため息をついて自身の席に座る。
仕事に励もうとしても頭に浮かぶのはイェラビッチ先生と殺先生の姿だった。
男の人とはああも単純なものなのか。
私の周りには昔から女っ気が無いヤツばかりだった。
彼女が居たのはタケミっちぐらいだし、両想いだった堅は今でもエマ一筋だ。
ヒナちゃんとエマはとても可愛い。
それに加えて度胸あるイイ女だ。
だから好かれるのも理解できる。
「もお〜〜」
デスクにうつ伏せになって頭を掻きむしる。
私は家族を知らないし、住んでいた場所で男女の恋愛の汚い部分を散々見てきたから愛と言う部分で男性を信じることができない。
隆の事は勿論愛しているし、ずっと一緒に居たいと思う。
堅に対する慈しみとはまた違った部分で好いている。
隆は素晴らしい人間だ、芯があって男らしくて私を1番にしてくれる。
だからこそこんな私でいいのかと考えてしまう。
長年与えられる事がなかった愛を向けられると、慣れていなくて拒絶してしまう時がある。
私よりいい子が居れば、殺先生みたいに…。
１５．"ビ"は"V"の方の"ビ"(2)→←１３．初めて見たあの日から(3)
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くゎじゅ(プロフ) - なっつさん» 返信が遅くなってしまい申し訳ありません。コメントありがとうございます、7月下旬には落ち着きそうなので、長らくお待たせしてしまうことになりますが、それ以降たくさん更新できるように頑張ります。 (2022年4月14日 0時) (
レス) id: 4a978b52b3 (このIDを非表示/違反報告)
なっつ - 続きが見たいです!!( *´꒳`* ) (2022年4月7日 23時) (レス) id: 87cdd260c7 (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時：2022年2月12日 19時
