年下彼氏のみちはるくん (ページ6)

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いつも起きるのが辛いけど
お金を返す使命感からなんとか早く起きれた

そして足早に駅に行き
昨日と同じ車両、同じ電車に乗った。

会社の駅まで、乗ってくる人を細かくチェックして、
同じ制服の人は何人もいたけど、
結局彼は現れなかった。

電車が五分おきにくるから
簡単に巡り会えないのはわかってた。

ただ翌日もその翌日、そして1週間経っても
あの時の高校生には出会えなかった。

#####
　

あれから2週間、
倒れかけたことも忘れてた日の帰り
雨が激しく降っていた。

いつもと同じように自分の最寄駅
から家に帰っていると、
あの制服の彼が傘も持たず目の前から歩いてきた。

いつもなら、大人が高校生に話しかけるなんてと思うけど、
お礼を言いたくて会いたかった彼を見つけて
気づいたら話しかけていた

『あの、大丈夫ですか、これ使ってください』
　

自分の傘を彼に差し出した。

彼は驚いて私の顔を見たあと
思い出したかのように、口を開いた。

稲「あの時の！元気になられてよかったです
　傘大丈夫です。お姉さんが濡れてしまうので」

彼はお辞儀して立ち去ろうとしたのだが、
私はお礼したい気持ちが先走り、
無理矢理彼に傘を持たせた。

『私家近いから使って！あ、傘は返していらないからね
　あの時のお礼です。じゃあ気をつけてね』

そのまま彼とは反対を向いて走って家に向かった