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私は今、彼に初めてLINEを送る決心がついた。



侑「…何してはるんです?」

「天使にメッセージをしたためてるんやで」

侑「天使…?」



私のスマホを覗き込む侑。
瞬間、ふわりとシャンプーの匂いが香った


距離が近ぇ…。


私のパーソナルスペース(あるかどうかも定かではないが)に易々と足を踏み入れる彼は、礼儀正しいと見せかけてやっぱり生意気系後輩なのかもしれない。

まぁそっちのが萌えるんで私的には美味しいんですけどね。




侑「天使て、北さんのことやったんですか…」

「せやで!あの透明感…あの顔立ち…あの雰囲気。ど天使やん!」

侑「俺からしたら魔王ですけどね…」



震える仕草を見せる180cm越えの大男。
そんなに怖いんか。いや確かにこの間のあの目は怖かったけども。





侑「…せやけど、Aさんはどうして北さんと仲良ぉなりたいと思うたんです?」


「え、一目惚れ」


侑「一目惚れ!!」



口に手を当てて驚く彼は「もしかして…恋、ですか?」と私に問う。




「あーちゃうで。普通に」


彼には申し訳ないが恋だと言いふらす趣味はないのでサラッと嘘をつく。



侑「あ、そうなんですか?」

「おん、眺めてるだけでじゅーぶんや!」

 

気持ちを悟られないよう、空を仰ぎ「いー天気やなぁ」と呟いた。

すると、私の視界に映っていたはずの空が
急に彼の顔にすり替わる

要するに、彼は立ち上がり、私を上から見下ろしているのだ。




侑「…せやったら、」




彼は目線を落とす





…ん?


…この空気、私はベタな少女漫画で見覚えがある。




これは『俺はどうですか』と言われる空気とちゃいますか。


いや。私に限ってそれはないやろ。
まさか、こんなイケメンが。まさかなぁ…?


せやけど、今日の彼の行動や言動は確かにそれと似たものはあった。


どないしよう、もしそんな事言われたら。
きっとこれが一生に一度。このチャンスを逃すアホが居るか…?

せやけど!!私には信介くんが…!









侑「何でさっきから北さんのトーク画面開いて手ぇ震えてはるんですか」


「緊張してんだよ!!!!」




ごもっとも。
私は今信介くんに『突然やけど北くん。信介くんって呼んでもええ?』と送ろうとしているが肝心の送信ボタンを押せずにいる。




侑「友達なんですから緊張しやんでもええと思いますけど?」


「そうですね!!!!」




勘違いも儚く散り、私は送信ボタンを押した

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(プロフ) - キュンキュンてよりギュンギュンして心臓破裂しそう (2020年11月9日 5時) (レス) id: 200e605a50 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 時雨さん» ありがとうございます!!(*´∀`) (2020年8月28日 10時) (レス) id: c52cbf5314 (このIDを非表示/違反報告)
時雨 - めっちゃおもしろいです!終始笑い転げてました。そして、アラン君ナイスツッコミ!主人公ちゃんとは、話が合いそうです!北さんと宮兄弟大好きです! (2020年8月22日 18時) (レス) id: f35e7e76f4 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ゆり。さん» ありがとうございます!!ぶっ飛んだ夢主書くの好きで…!(≧∀≦)これからも宜しくお願いします! (2020年8月15日 16時) (レス) id: c52cbf5314 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - かきくさん» 続編出てますので読んでください(*´∀`*)!これからも応援よろしくお願いします! (2020年8月15日 16時) (レス) id: c52cbf5314 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2020年7月2日 22時

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