【HQ】仲良くなりたいです【北信介】

11 ページ11

.




侑「岡田さん！今日も来てはったんですか！」

治「なんかええ匂いする…！」



昨日と同じように部室前で待機していると
宮ツインズが現れ、只今絡まれております。

バレー部は身長が高すぎる。
囲まれるだけで結構な威圧感を体験できるのでドMにはおすすめだ。



治「その紙袋の中身、何ですか」

「治くん、よだれ。」


ヨダレを垂らしたイケメンが私にじりじり近づく。
一般男児が同じ事をしようものなら即警察行きだが
彼はイケメンなのでヨダレが割と良い味を出してとってもエr...






北「何しとんねん？」


「！ 北くん！！」



部室のドアから信介くんが顔を覗かせたのを捉えた私は、双子の間をすり抜け、天使のもとへ駆け寄る。

後ろから「犬や…」「尻尾が見える…」と言う声が聞こえたがそんな事はどうでもええ。



「北くん、これな、家庭科で作ってん。良かったら食べて！」



今日の目的を差し出す。

「何やコレ？」と袋を受け取る彼に「カップケーキ！」と言うとカサカサと袋を開け出した。



北「うまそうやなぁ。ほんまに貰ってええの？」

「うん！」



カップケーキを見つめる天使。
信介くんをイメージして飾り付けはシンプルに生クリームだけにした。



「学校から借りた保冷剤入っとるから、食べたら保冷剤だけ明日にでも渡して欲しいんやけど」


私がそう言うと、彼は「ん、」と声を漏らした。



「ん？」と思い彼を見ると




北「んまいなぁ…」

「食べとる！？！？」




モコモコとその可愛い口を動かす信介くん。




北「ごめんごめん。部活後やから腹減ってん」

治「あー北さんズルいです」




後ろから顔を覗かせたのは治くん。
この子は食いしん坊なのだろうか。




北「はは、ええやろ」

治「一口ください〜」

尾白「信介、サムの一口は一般人の一口ちゃうで…！」



どんな一口やねん。逆に気になるわ
　


治「アランくんいらん事いわんでや！」



普段おっとりしてるイメージの治くんがアランにツッコミを入れているのを見て「治くんツッコミするんやな」と笑っていると信介くんも楽しそうに笑う。


やっぱ笑った顔かわええな、なんて思いながら
「さー帰るかー」と口零した



…そんな油断している瞬間に
不意は突かれるものなのだ。






北「安心せぇ、言われんでも」









北「誰にもやらんよ」









そう言った彼は、私を見ていて



____あ、またこの顔。




彼はイタズラそうに笑った

12→←10

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す