好き.11 ページ12
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新曲のダンスの練習が始まった。
今回のダンスはすんごくすんごく難しい。
でもダンスは得意だから振り付けは覚えることが出来た。
……問題は、
「A！全然声出てないよ！！」
『す、すみません…っ、はぁはぁ、』
「喉だけで歌ったらダメって言ってるでしょ！もう1回！！」
『はい…っ、！』
私は本当に、歌が苦手。
かと言ってラップは出来ないから、
ボーカルラインと一緒に基本のメロディを歌っている。
きつい、本当にきつい。苦手な事をもっとこうしろああしろ言われても、中々すぐに出来る訳もなくて。
でも、頑張らなきゃ。
ARMYを失望させたくない。
そんな気持ちで必死にやってたら、急に視界が真っ暗になった。
頑張りすぎちゃったかな、
気付けば天井が真正面に歪んで見える。
遠くの方で、みんなが私を呼ぶ声が聞こえた。
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どれくらい経ったのだろうか…
私は目が覚め、重たい瞼を持ち上げる。
さっきとは打って変わって、
見覚えのある天井。
私の部屋だ。
横を見れば、そこに居たのは、
『じょ、ジョングガ？！』
私の声に反応しないグクは恐らく寝ている。
耳を澄ませば、聞こえてくる規則正しい寝息。
心配、してくれたのかな。
…や、やばい。にやけちゃう、
絶対今だらしない顔してるわやばいよ私。
「んん、」
はっ、グクが起きてしまう！！！
私は息をも止めて、
グクを起こさぬよう静かにする。
そして聞こえてきた、グクからの、
「ヌナ、」
という言葉。
……っ、ヌナって。
絶対オンニのこと、だよね。
寝言で呼んじゃうくらい、オンニの事、
大好きってことか。
折角傍に居てくれたのが嬉しかったのに、嬉しい気持ちは徐々に悲しい気持ちによって隠れていく。
『ねぇ、ジョングガ。どうしたら私を好きになってくれる？一応、私もヌナなんだよ』
グクのサラサラな髪の毛に触れてみる。
綺麗、私よりずっと綺麗な髪の毛。
でも、なんで何回も染めてんのに綺麗なんだ…？
そんな疑問がふと浮かび、思わず笑いがこぼれた。
『ねぇ、私を好きになってよ。オンニじゃなくて、私を見て。私はこんなに好きなんだよ。辛いよ、ジョングガ…』
私のそんな言葉は、寝ているグクに伝わること無く、
虚しく部屋に響いては、消えていった。
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sweareternallov(プロフ) - とても素敵なお話でした(*^^*)続きを読みたいです(*^-^*) (2021年7月29日 7時) (
レス) id: 77be6195dc (このIDを非表示/違反報告)
yu9mi1ri3(プロフ) - こちらこそ素敵な物語ありがとうございました！ (2021年7月11日 18時) (レス) id: ca3892477d (このIDを非表示/違反報告)
なの花(プロフ) - yu9mi1ri3さん» コメント遅くなりすみません。無事完結致しました！こちらこそ読んで頂き有難うございました◎* (2021年7月11日 18時) (レス) id: 0132065ba4 (このIDを非表示/違反報告)
yu9mi1ri3(プロフ) - 読んでいて凄くあー次どうなるんだろう！ってワクワクしてました♪読んでいてとても楽しかったです！素敵な物語ありがとうございました！ (2021年6月20日 20時) (レス) id: ca3892477d (このIDを非表示/違反報告)
なの花(プロフ) - masiroさん» いえいえ！逆に感謝でいっぱいです！成程…とてもとても分かりやすいです(；＿；)丁寧に説明までして下さって本当に有難う御座います！これらに気を付けて訂正、更新させて頂きますね(*ﾟvﾟ*) (2021年6月20日 8時) (レス) id: 0132065ba4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なの花 | 作成日時：2021年6月12日 20時
