研磨くんと私。【HQ】【孤爪研磨】 (ページ16)

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四試合目ページ16

孤爪 side

バレーボールの音が響く体育館。
今日はいつもより早く着いた孤爪は部室に向かう。
そこには黒尾と夜久、海の三年生組がいた。

「おお、研磨今日は早いのな」

「…うん、……クロに用があるから…」

『えっ俺なんかした？』

「違う。…マネージャーのことだよ、」

黒尾だけじゃなくて、俺達にも関係あるんじゃね？と言うように
夜久達も聞き耳を立てる。

『ああ、そうかそうか。…どうだったんだ？』

「…やるって。」

＿ガチャ

勢いよく部室のドアが開く。

「……っケンメァァァ!!!その話本当か?!」

「…うるさい虎、」

(……最近、虎には…うるさい虎としか言ってない気がする…)

『よくやったなあ研磨、えらいえらい。』

そうやって孤爪の頭を撫でる黒尾。
よしよし、と言いながら撫でているその手は乱暴のようにも見えるが
孤爪は満更でもなかった。

『じゃあ…次の練習試合までには来て欲しいから、まずは見学からか？』

「……明日から来るように…言っておくね、」

『おう、さんきゅーな』

帰り道。

「…なんかその…今井さん？だっけ？どんな子なんだ？」

孤爪が仲良くするくらいだ、いい子というのはみんなが知ってるが
ちょっと気になるという夜久は黒尾に尋ねる。

『…んー。研磨の方が詳しいんじゃね？w』

「………表情がよく変わるひと。…面白いよ、」

なんでおれが……と煙たそうに返されると構えていた黒尾は
予想外の返答に驚く。ついでに夜久も。

「………あ、あと…よく課題忘れる」

夜久と黒尾は視線を交わらせる。

「……そっかそっか!! 研磨はその子とよっぽど仲良いのな！」

『…wwww 無自覚って怖ぇわw』

急に笑い始める二人に困惑を隠せない孤爪はなんでもいいや、と諦めた。

研磨A、マネージャーの事だけど…
研磨明日から見学おいで。

そう送るとすぐに既読がつく。

Aうん!わかった、ありがと～!

(…ありがと～って…にこにこしてるAの顔が思い浮かぶな…)

研磨騒がしいのが多いけど…気にしないでね。
A大丈夫!! すっごく楽しみだよ笑
研磨そう、よかった。

今日やっと交換できた連絡先。
LINEでもAは全く変わらないな、なんて思ったりしてる孤爪。

(明日から、か。)