契約 ページ4
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そして今に至る。
はあぁー、今日もカッコいいなぁ。
あの日以来、私は時透君を目で追っている。
もちろん話しかけることなんて出来なくて、進展はないのだが…。
_ほんと兄さんのこと好きだね。_
まさか、人にバレてたなんて…。
声の主が"もう1人の時透君"だと気付き、余計恥ずかしかった。
私の顔はおそらく、りんごのように真っ赤に染まっているのだろう。
_あ、図星なんだ。笑_
何も言わない私を見て、彼は不敵な笑みを浮かべた。
そして、予想外のことを言い出した。
_僕は禰豆子が好きなんだよね。でも、あいにく二人は両想いみたいで…。_
_だからさ、僕達"契約"しない?_
私はいきなりそんなことを言われて、少し戸惑った。
彼らが両想いなのは校内では有名な話である。
二人にはファンが多く、早くも美男美女カップル誕生なんて噂になっていて、私も耳にしたことがあるから。
だけど私は、禰豆子ちゃんみたいに可愛くないし、彼には釣り合うわけない…。
そう思って、彼への"好意"に一線を引いていた。
それに何より、二人の仲を引き裂いてまで仲良くなりたいとは思わなかった。
_良くないよ、そんな駆け引きやめようよ。_
すると彼は、わざとらしくこう言った。
_残念だなぁ。協力してくれたら兄さんのこといっぱい教えてあげるのに笑_
そんなことを言われたら、やはり気になってしまうもので、結局彼と契約を結んでしまった。
まぁ、私が相手にされるわけないんだから、心配する必要はないよね。
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ももちゃん(プロフ) - 私の気分はさくらんぼさん» ありがとうございます!更新頑張るので是非最後まで見てくださいね! (2021年3月28日 14時) (レス) id: 6feda0f9ad (このIDを非表示/違反報告)
私の気分はさくらんぼ - 私こういう物語大好きです!!これからも頑張ってくださいね! (2021年3月25日 22時) (レス) id: 8517c30d15 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ももちゃん | 作成日時:2020年8月24日 15時