記憶21 ページ23
○○。○○。○○。
A『私、二人と一緒に暮らしちゃダメかな?そうすれば、色々やってあげられることがあると思うんだけど…。』
僕達のことを心から想ってくれているのが伝わってきて、凄く嬉しかった。
僕もそうしたいと言おうとした。
だけど、先に兄さんが口を開いた。
有『…ッ他人の癖に、俺らのこと分かったように言うなよ!!』ダッ
無『兄さんっ!』
ひどいことを言った兄さんを、僕は制止しようとした。
だけど、彼女がそれを遮った。
A『いいの、むいくん。ゆうくんの気持ちも良く分かるから…。』
A『ゆうくんやっぱりここにいたんだ…。』
有『何で来たんだよッ!!』
有『俺、…Aに酷いこと言っただろ…。それなのに…』
A『そんなの気にしてないよ。』
A『確かに私達は他人だし、そう思われちゃうのは仕方がないから。』
A『だけど、ご飯も食べないで家に籠ってる二人のこと、放っておけないよ…。』
A『だって、二人とも私の大切な人だもん!落ち込んでたら、力になりたいって思うのは当たり前だよ!』
A『私、知ってるよ…。』
A『ゆうくんだって本当は辛いのに、お兄ちゃんだからって、むいくんの前では弱いとこ見せないで、よく頑張ってたんだよね…。偉かったね。』ヨシヨシ
有『Aッ』グスッ
A『でもね、ずっとそれじゃ苦しいでしょ?せめて私の前では泣いていいんだよ。』ギュッ
有『俺っ、本当は凄く寂しかったんだっグスッ…でも、強がって、二人に当たってばっかだった。グスッ』
有『…いつも酷い態度取ってごめん。』
A『ゆうくんは優しいよ。私達のこと、いつも考えてくれてるじゃない。』
僕は、兄さんの泣いているところを久々に見た。
兄さんは、冷たい人だと思っていた。
両親が亡くなっても、涙一つ見せなかったから…。
だけど、それは違った。
彼女はずっと前から、それに気付いていたのだ。
弟である自分ですら気づけなかったのに…。
やっぱり彼女には敵わないと思った。
兄さんもきっと同じ気持ちだろう。
Aちゃんは、僕らのことを、僕ら自信よりも良く理解している。
そして、その時に一番欲っしている言葉を、いともたやすくかけてくる。
彼女は温かくて、僕らのダメなところも、全て受けとめてくれる。
まるで太陽みたいな人だった。
僕らはそんな彼女に、"一人の女の子"として惹かれていった。
。o○.。o○.。o○.。o
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ももちゃん(プロフ) - キャラメルさん» そんな風に褒めて頂けて、大変嬉しいです。ありがとうございます。第2章としてむいくん視点で過去を回想するお話を更新していく予定ですので、是非読んで下さいね。分かります!!毎週月曜日が楽しみだったから終わって寂しい。柱稽古が待ち遠しいですね。 (8月1日 17時) (レス) id: 6a9b81feac (このIDを非表示/違反報告)
キャラメル - この小説また更新されますか?すっごく読んでて楽しかったのでまた続き読みたいです!私も刀鍛冶編のアニメ見ましたよ!むいくんかっこよかった!見るたびに月曜日の憂鬱がなくなってました!柱稽古のアニメ楽しみ!! (8月1日 15時) (レス) id: 19e6b4c377 (このIDを非表示/違反報告)
ももちゃん(プロフ) - 如月さん» ありがとうございます!嬉しいです! (2021年4月15日 20時) (レス) id: 6feda0f9ad (このIDを非表示/違反報告)
如月 - とっても面白かったです (2021年3月27日 20時) (レス) id: 7c0e9b4de4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ももちゃん | 作成日時:2020年7月6日 20時