検索窓
今日:5 hit、昨日:1 hit、合計:31,514 hit

第五話 ページ5

泣き疲れたのだろうか、少女は寝てしまった。
不死川さんはゆっくりと少女を寝かせ、布団をかけ直した。

「明日、また来る」


切なそうな顔
1度少女の頬に手を這わせて、不死川さんは蝶屋敷を後にした。





少女が目を覚ましたのは次の日の朝のことだった。
虚ろな目、小さく震える体
こんな姿になった人を私は何度も見てきた。
その度に鬼を倒さないと…もっと強くならないと
そう思ってきた


「おはようございます、昨日のこと覚えていますか?」

私の問いかけに小さく頷く


「私は胡蝶しのぶと言います、お名前教えてくれますか?」

『………A、紫原A』(シハラ)

消え入りそうな声だったが聞き取ることは出来た。


「Aちゃんですね、今いくつですか?」

『…8歳』

Aちゃんは俯いたまま自分の手を見つめていた。


「いま、食事と……不死川さんも連れてきますね、あなたを助けてくれた人です。少し待っていてください」


アオイに食事を頼み、不死川さんへ鴉を飛ばす。
すぐに来てくれるだろう。



部屋に戻ると今にも消えてしまいそうな様子で、Aちゃんが先程と同じように佇んでいるだけだった。

第六話→←第四話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (40 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
77人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:鳥屋 | 作成日時:2019年10月11日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。