[鬼滅の刃]その背に (ページ25)

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第二十五話ページ25

「じゃあこれを真似して書いてごらん」

炭治郎さんから渡されたのは五十音が書かれた紙
それを見ながら、音を教わって書いていく

「でも、なんで字を書きたくなったの？」

『お手紙を書きたいんです！実弥さんに！』

この前、実弥さんのところに来た鴉のことを聞いた。任務や手紙を届けてくれるらしい

あ、でも待って……

『大変だ、炭治郎さん！！』

「ど、どうしたっ！？」

『届けてくれる鴉さんがいないよ！』

「はっ！」

鬼殺隊ではない私は鎹鴉を持たない
これじゃ、実弥さんにお手紙だせない！

「俺ニ任セロ！」

2人で頭を抱えていると、窓辺に鴉が止まった
その鴉は炭治郎さんの鴉で、胸を張って、任せろと繰り返した。

「わかったわかったから！
というわけで、あいつが届けてくれるらしいから頑張って書いちゃおう！」

『おー！！』

炭治郎さんのようにしっかりとした字ではないけれど、何とか手紙を書き上げ、鴉さんの足に結んだ

『じゃあお願いします』

「オ安イゴ用ダ」

ちゃんと届きますように

.

鴉の鳴き声が聞こえ、空を見上げると俺を見つけた鴉は真っ直ぐ降りてきた。

「手紙、Aカラ手紙」

あいつから？
足に結んである手紙を解き中を見ると、ミミズみたいなひょろひょろの文字が並んであった

［おしごと、がんばってください

はやくかえってきてください］

短くてわがままな文章

「ふっ、下手くそ…」

そう悪態を着きながらも心が少し暖かくなった