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第三話 ページ3
「治療できる奴いるか！」
率いてきた隊にガキを連れて行き、すぐに治療をさせる。意識が朦朧としているのか、ガキはされるがままになっていた。
「応急処置が済んだら、蝶屋敷まで送れ」
小さな村を襲って回る鬼がいると情報を得て、少人数の隊と共にやって来たが、既に手遅れな状態だった。
あちこちから立ち込める鉄臭さ
唯一救えたのは、あのガキだけ
村を見たが、息のあるものは誰一人いなかった。あいつは、1人になってしまったのだろうか
.
「そう、1人だけ…」
本部へ戻り、お館様へ報告をするとお館様は酷く悲しそうな顔をした。
「その子はどうしようと？」
「怪我の状況を見て里親を探そうと思います。」
「そうか……とにかく、その件については実弥に任せるよ」
「はっ」
お館様の元から去り、蝶屋敷へと向かう。
あの傷だ、助かってはいるだろうがまだ眠っているだろう。
調査がもう少し早く、俺の足がもっと早くあの村に届いていたなら、あのガキは今日も安らかに家族と眠れていたのだろう。
そして、明日はいつも通りに
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作者名：鳥屋 | 作成日時：2019年10月11日 19時
