42 甚爾side ページ42
ソイツに初めて会ったのは俺が柊家と関わりを持つようになってすぐの事だった
「呪詛師っては案外羽振りがいいもんだな」
「まぁ呪術師と違って好き勝手金儲けできるからそれなりに持ってんだろ。噂じゃ5歳にもならないガキにまで殺しさせてるらしい…ったく嫌気がさすぜ」
そう言ってタバコをふかす孔の隣で俺はたんまりと入った報酬袋を見つめニヤリと口角を上げた
「他所の家の事情なんか知るかよ。金さえ貰えれば文句はねぇ」
「はは お前らしいな」
“千年に一度の期待の天才児”だったか？
富も名声も力も望むもの全てカネ揃えて生まれたガキがどんな扱いを受けていようが
心底どうでもよかった
「それにそんな奴はクソガキに違いねぇよ」
「おい声でけぇよ…前みろ」
孔が顎で指した方を見れば返り血を浴びたのか
その小さな体には似合わない真っ赤に染まったガキがこちらに向かって歩いてきていた
「噂をすればって奴だ。お前…絶対に絡むなよ」
「俺がわざわざ自分から面倒事に頭つっこむ馬鹿に見えるか」
「…時々な」
「あ？」
孔の言葉に少し腹が立ち軽く蹴ると思ったより強く当たったのかよろけたアイツはガキの前にタバコを落とした
「あ…俺のタバコが…」
案の定ガキの前に落ちたタバコは拾われる事などなくグシャリと踏み潰され、潰した本人はと言うと、気にかけるそぶりも見せず俺達の前を通り過ぎた
「待てよクソガキ」
「おい、何話しかけてんだよ！これくらい別に気にしてねぇよ！やっぱお前馬鹿だろ」
馬鹿はお前だろ。別に俺はお前のタバコがどうなろうと興味はねぇ
ただ…
「なんか言う事あんだろ」
止まる気のねぇソイツの肩を掴みそう言うと漸く自分が呼ばれていた事に気づいたのかガキは振り向き俺の顔を見つめた
「…なっ」
一瞬だ。ガキの瞳が俺を捉えた時その何処までも深く一切の光を灯さない瞳に一瞬息をするのを忘れた
「ふっ」
ガキはそれを見逃さなかったのだろう
そんな俺の姿を鼻で笑いただ前だけ向いてとっとと、歩き出した
まるで俺なんか見えてねぇみたいに
どうでもいい
どうでもよかった筈なんだ
だがどうしてこんなにも無性に腹が立つ？
たかが調子に乗ったガキが俺を無視しただけだ
今やれば俺が勝つ事も目に見えている
なのに何故…
こんなにもあのガキの事ガキになる？
俺は多分許せなかったんだ
全て持っている筈のお前が、なにも持っていなかったあの頃の俺と同じ目をしていた事が
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Non - 常春さん» お忙しい中コメントしていただきありがとうございます！！全然謝らないでください！読んでくださってるだけで光栄すぎるくらいです。お体におきおつけてお過ごしください (11月8日 22時) (
レス) id: f644c360f0 (このIDを非表示/違反報告)
常春 - コメ返信、小説の更新ありがとうございます。最近少し忙しくてあまり占ツクを開かなくなってしまったのでコメント等が出来ませんでした。申し訳ないです。そして今回もとても面白かったです。これからの展開が楽しみです。 (11月6日 0時) (レス) id: 18eaca2ace (このIDを非表示/違反報告)
Non - 常春さん» はい！難しくて最新率が落ちスイマセン。気合いいれてがんばります！そしていつも温かいコメントありがとうございます！！本当に励まされております (10月31日 1時) (レス) id: f644c360f0 (このIDを非表示/違反報告)
常春 - コメ返信、小説の更新ありがとうございます。いよいよ懐玉 玉折編ですかね？ぶっちゃけ懐玉 玉折編が一番好きなので楽しみです。nonさんもお身体に気をつけて下さいね。 (10月23日 0時) (レス) @page27 id: 18eaca2ace (このIDを非表示/違反報告)
non - 常春さん» お久しぶりです！まだ読んでいてくださったと知って本当に嬉しく思います！いつも励ましてくださりありがとうございます。本日はまだ完成していなく更新は明日になると思いますがまたお暇があれば読んでください！！常春さんも体調に置きおつけてくださいね＾＾ (10月20日 0時) (レス) id: eb03765b50 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Non | 作成日時：2023年9月27日 1時
