37 夏油side ページ37
「帰ろう理子ちゃん」
「うん」
天内理子は幸せになる筈だった。
運命や使命なんかに囚われず
ただの普通の少女として…
なのに
どうして
彼女は今私の前で頭から血を流し倒れている?
「はい、お疲れー解散解散」
「なんでお前が此処にいる」
「あー、なんでって…」
聞かなくても分かっていた。ただ認められなかった。
「五条悟は俺が殺した」
「そうか…死ね」
あの2人が負けたなんて…信じたくは無かったから
「焦んなよ」
私の出した呪霊と共に建物の方へと移動した男は何食わぬ顔で私を見下ろしそう言った。
「さっき殺したと言ったがそれは五条の話だ」
距離を保ちつつ歩き出した男の気配と声を頼りに上へと術式をぶつけたが気づけば平然と隣に立つ男を見て私は顔を歪めた
「Aは無事なのか」
「さあな。賭け事ってのは予想できねぇから面白いんだよ」
「なっ!人を何だと思ってる!」
「人?ふはっ、呪霊取り込みすぎておかしくなってんのか」
「何がおかしい」
「アイツらは人間なんかじゃねえよ。正真正銘の呪いだ」
「呪いだと…?」
あまりに見当違いな回答に思考が止まった。彼らの事なら誰よりも私が知っているんだ。同じ時を過ごし同じ事で笑い合った私が一番…
「柊Aは、何千年もの間呪術師の影として生きる事を余儀なくされた呪詛師の負の感情が積もりに積もって生まれた人間の形をした呪いだ。その証拠に奴を産んだ母親はその莫大な呪力に耐えきれず奴を産んだと同時に死んでいる。」
「そんな事Aは…」
「本人はしらねぇだろうな。まぁ知った所で気にもしねぇだろうが…話を戻す。自然には決まりってもんがある。片方が力を得ればもう片方も同等の力を得る。五条悟は奴の影響によって生まれた対峙する呪いって所だろ。分かるか?同世代に天才が2人生まれたのは偶然ではなく必然なんだよ。さて問題は此処からだ」
それから男は言った
対峙する呪いそれはその名の通り2人に流れる呪力は全く反対のものであると…
悟に流れる負の呪力がAにとっては正の呪力であり
反対にAに流れる負の呪力は悟にとって正の呪力
それは矛と盾のようなもので交わり矛盾してはいけない。
もし矛盾が生じれば彼ら2人がこの世の絶対的な存在となり
誰も歯向かえる者がいなくなるほど
本当の“最強“になると
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Non - 常春さん» お忙しい中コメントしていただきありがとうございます!!全然謝らないでください!読んでくださってるだけで光栄すぎるくらいです。お体におきおつけてお過ごしください (11月8日 22時) (レス) id: f644c360f0 (このIDを非表示/違反報告)
常春 - コメ返信、小説の更新ありがとうございます。最近少し忙しくてあまり占ツクを開かなくなってしまったのでコメント等が出来ませんでした。申し訳ないです。そして今回もとても面白かったです。これからの展開が楽しみです。 (11月6日 0時) (レス) id: 18eaca2ace (このIDを非表示/違反報告)
Non - 常春さん» はい!難しくて最新率が落ちスイマセン。気合いいれてがんばります!そしていつも温かいコメントありがとうございます!!本当に励まされております (10月31日 1時) (レス) id: f644c360f0 (このIDを非表示/違反報告)
常春 - コメ返信、小説の更新ありがとうございます。いよいよ懐玉 玉折編ですかね?ぶっちゃけ懐玉 玉折編が一番好きなので楽しみです。nonさんもお身体に気をつけて下さいね。 (10月23日 0時) (レス) @page27 id: 18eaca2ace (このIDを非表示/違反報告)
non - 常春さん» お久しぶりです!まだ読んでいてくださったと知って本当に嬉しく思います!いつも励ましてくださりありがとうございます。本日はまだ完成していなく更新は明日になると思いますがまたお暇があれば読んでください!!常春さんも体調に置きおつけてくださいね^^ (10月20日 0時) (レス) id: eb03765b50 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Non | 作成日時:2023年9月27日 1時