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「はははは 伊地知くんだっけ?君今すごーく間抜けな顔になってるよ」
「へ?」
いつの間に座ったのか
二人の前に置かれたもう一つの解剖台の上に腰掛けたAはそんな彼の顔を指差しながら笑った
「悪いね、見ての通りアイツ信じられないくらい性格悪いんだ」
「は、はぁ…」
「性格悪くたって猿の下でこき使われるようなバカじゃないだけマシでしょ」
「言われてるよ伊地知」
「え!?今の私のことだったんですか!!」
「チゲぇよ?」
よく人に性格が悪いなんて言えたもんだと呆れたAは眉をへの字にして見せる
「僕にはさ夢があるんだよね」
「夢…ですか?」
「悠仁のことでも分かる様に上層部は呪術界の魔窟。保身バカ、世襲バカ、高慢バカ、ただのバカ。腐ったミカンのバーゲンセール!そんなクソ呪術界をリセットする」
「…へぇ、お前もちょっとは頭使えるんだ。それで全員ぶっ殺して呪術界の王にでもなるおつもりですか?」
「お前達呪詛師と一緒にするなよ。上の連中を皆殺しにするのは簡単だ。でもそれじゃ、首がすげ変わるだけで変革は起きない。普通そんなやり方じゃ誰もついてこないしね…だから僕は教育を選んだんだ。強く、聡い仲間を育てることを」
「…馬鹿馬鹿しい」
恐怖とは絶対的な服従を示す。彼女はその事をよく知っていた
仮にこの話が呪詛師界ならばそんな綺麗事言ってる間に殺されるのがオチであろう
「馬鹿馬鹿しい?そう思うならなんでAは今ここにいるの?もう本当は気付いてるだろ。お前のやり方じゃ何も変わらない」
「少し口を慎めよ五条悟」
Aの出す殺気に空気が凍りつこうとも五条は口を止めることはない
「迷惑なんだよね。最初から誰もお前に守ってもらおうなんて思ってないんだよ。勿論、傑を含めた誰一人としてね」
「聞こえなかった?口を慎めと言ったんだ間抜けが!!」
感情の昂りで呪力の操作を謝ったのか彼女の術式によって五条の手前まで床からは氷で出来た棘の様なものが鋭く生え揃っていた
「喧嘩なら外でしてくれない?もう始めるけど、見るなら大人しく座ってることが条件だから」
「…チッ。いい出てく」
そう言って彼女は五条を睨みつけ後荒々しく部屋を去った
「…大丈夫でしょうか」
「いつものことだよ。てかAまだ引きずってたんだね」
「あの引きずるとは…?」
「「失恋」」
「へ?」
「伊地知、少し教えてあげよっか?柊Aが何故あれ程までイカれた理由をね」
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Non - 常春さん» お忙しい中コメントしていただきありがとうございます!!全然謝らないでください!読んでくださってるだけで光栄すぎるくらいです。お体におきおつけてお過ごしください (11月8日 22時) (レス) id: f644c360f0 (このIDを非表示/違反報告)
常春 - コメ返信、小説の更新ありがとうございます。最近少し忙しくてあまり占ツクを開かなくなってしまったのでコメント等が出来ませんでした。申し訳ないです。そして今回もとても面白かったです。これからの展開が楽しみです。 (11月6日 0時) (レス) id: 18eaca2ace (このIDを非表示/違反報告)
Non - 常春さん» はい!難しくて最新率が落ちスイマセン。気合いいれてがんばります!そしていつも温かいコメントありがとうございます!!本当に励まされております (10月31日 1時) (レス) id: f644c360f0 (このIDを非表示/違反報告)
常春 - コメ返信、小説の更新ありがとうございます。いよいよ懐玉 玉折編ですかね?ぶっちゃけ懐玉 玉折編が一番好きなので楽しみです。nonさんもお身体に気をつけて下さいね。 (10月23日 0時) (レス) @page27 id: 18eaca2ace (このIDを非表示/違反報告)
non - 常春さん» お久しぶりです!まだ読んでいてくださったと知って本当に嬉しく思います!いつも励ましてくださりありがとうございます。本日はまだ完成していなく更新は明日になると思いますがまたお暇があれば読んでください!!常春さんも体調に置きおつけてくださいね^^ (10月20日 0時) (レス) id: eb03765b50 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Non | 作成日時:2023年9月27日 1時