▽恋バナ 〜過去〜 ページ10
廉side
俺の親友は、モテる。
『海人くん、好きです。』
海人「ごめんね。俺、好きな人いるんだ」
そう言うと、海人は微笑んで
「でも、好きになってくれてありがとう。」
とその女の子に言った。
あんなん、さらに好きになるに決まってるやん。
告った女の子は、目に涙を浮かばせながら
でも顔を真っ赤にして、去って行った。
海人「あー！廉、のぞき見なんて最低〜」
俺の方に一直線に走ってくると、
あ！！！と叫んだ。
「ほんまうるさいなあ」
海人「廉、俺 好きな人出来たんだ！」
「は？」
急に？なぜこのタイミング？
よく分からんことを言い出すと、
海人「今日、その人バイトの日なんだよ」
とつぶやいた。
「だから、なに？」
海人「ついてきてよ〜」
「ついて行って、どうすんねん」
海人「協力して」
「断る」
え〜なんでよ〜親友じゃん〜、と俺の腕をぐいぐい引っ張る。
「めんどい。無理」
海人「つめた〜」
「まあ。振られたら、慰めてやんよ」
海人「なんで振られる前提やねん」
慣れない関西弁を使う海人は、
にやっとして、こちらを向いた。
海人「じゃーん」
「待って。これ」
海人がバックから取り出したのは、新作のゲーム
抽選で何十倍の確率でしか当たらん、レアもん。
「当てたん？」
海人「うん、廉にあげる」
「まじ！？！？」
海人「その代わり..」
「どこまでもお供します」
俺が言うと、海人はゲームを渡した。
海人「なんか、違う」
「何が？」
海人「俺は、協力してくれるお礼に渡そうと思ったのに」
これじゃ賄賂じゃん、と頭を抱え始めた。
「ええやん。協力するで〜俺」
海人「.....なんでその気になったの」
「そんなんゲームくれたからに決まってるやろ」
海人「やっぱちがーーーう」
「なんやねん、お前！！！」
.
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作者名：モッチャンネル | 作成日時：2020年7月2日 20時
