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廉side
海人「れーーん！帰ろ！！」
名前を教えたつもりも、友達になったつもりもない。
でもいつの間にか、こいつは俺の名前を知っていて
毎日毎日 ひっついてくる、うざい奴。
「お前と帰るメリット、俺にはないんやけど。」
海人「だって、友達じゃん」
寄り道はどこにする？アイス？アイス？、と
どんどん話を続けていく。
海人「れーーん、聞いてるの？」
「あああ！うるさいねん！！お前、暑苦しいのは顔だけにしろや！」
怒りを大声に出すと、しーんと静かになる空間。
海人「.......濃厚ソース顔って言ってくれる？」
「...は？」
海人「それに、お前じゃなくて海人、でしょ？」
ニコッと、まるでアイドルみたいな笑顔を見せると
はい、行くよー、と俺の腕を引っ張っていった。
学校の近くにある、駄菓子屋。
海人「ここのアイス、まじで安いんだから！」
おばちゃーん、アイス2個！と常連であるかのように
この店のおばちゃんと話す。
海人「はいっ」
外のベンチに座ると、買ったアイスを渡された。
「お前さ、友達おらへんの？」
海人「友達？いるよ」
「なら、いいやろ。俺に構う必要ないやん」
学校帰りの小学生達が次々と駄菓子屋に入っていく。
入り口の風鈴が、カランと音を立てた。
海人「なんで？」
「なんでって、わざわざ友達作る必要ないやん」
まだ受け取っていなかったアイスを、俺の手に置いた。
「それに、俺と一緒にいても次いつ引っ越すか分からん。」
「そんな期間限定みたいな友達....いらんやろ」
初めてちゃんと合った、目。
いや、俺がずっと合わせていなかった。
海人「だったら会いに行けばいいじゃん。」
「は？」
海人「友達だったら、俺 どこでも会いに行くよ？」
でも海外は厳しいかも！俺、英語喋れないから(笑)と
また、笑顔を向けた。
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作者名：モッチャンネル | 作成日時：2020年7月2日 20時
