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＊ ページ7
廉side
――――――しょうがへんよ
姉ちゃんはきっと、あの言葉を自分に投げかけていたんだと思い知らされた。
誰もいない場所で、泣いていた。
俺だけじゃない。姉ちゃんだって苦しんでいた。
ドアノブを握った手を離すと、俺はまたダンボールを運び始めた。
あれから、また転校はあったけど
姉ちゃんは、あの日から一度も泣いていない
美術の夢も、きっぱり諦めて
医療の仕事に就いた姉ちゃんの気持ちは俺には分かれへんけど、
いつも楽しそうだった。
俺は、相変わらず学校には馴染めず
前の学校の写真を見ながら、ため息をつく。
高校に入っても、見慣れない奴ばっかで。
心を閉ざしている俺に、声をかける奴なんておらんかった。
でも、一人だけ。
何度も話しかけてくる、暑苦しい奴がおった。
それが、海人やった。
海人「ねえ、名前なんて言うの？」
.
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作者名：モッチャンネル | 作成日時：2020年7月2日 20時
