▽弟 ページ4
.
ピンポーン
｛明日7時に着くで｝
ご飯を作り終わった頃、
昨日来た弟のLINEを思い出す。
「久しぶり、廉」
廉「おう！久しぶり〜」
お邪魔します〜、と
部屋に入る廉の姿に、思わず声が出た
「え？待って待って」
廉「なに？」
「その荷物は......なに？」
キャリーケースにリュック、そして手荷物が2個
海外旅行でも行くような荷物をしていた。
あまりにも驚きが隠せない私とは裏腹に
廉は、
「今日からここに住むことにした」
と笑っていた。
「......は？」
廉「とりあえず中、入れてや」
何食わぬ顔をして、部屋に入っていく廉を追いかけると
荷物どこ置けばいい？と聞いてきた。
「こっちで友達と遊ぶからって言ったよね？」
廉「うん」
「2日間泊めてって言ったよね？」
廉「うん」
「んじゃ泊まるってこ」
廉「嘘ついた」
「え？」
廉「俺、東京の大学行くねん」
廉「だから住まわせて欲しい」
お母さんが電話で、廉が大学行くってことは知っていた。
だから、廉が言っていることは冗談じゃ無いってことは分かった
廉「近いねん。ここから」
お願い！と正座をして手を合わせてきた。
「突然言われても困るんだけど」
廉「だって。嘘つかんかったら姉ちゃん断るやろ？」
「それは当たり前」
やろ〜？と眉にシワを寄せて私を見る。
廉「明日からオリエンやねん、お願い！！」
捨てられた子犬みたいな目。
どこで覚えてきたのそんな技。
「.......いいよ」
廉「えっ、」
「なに」
廉「いや、了解を得るとは思わんかったから」
「別にいt」
廉「よろしくお願いします！！！！」
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 7人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：モッチャンネル | 作成日時：2020年7月2日 20時
