＊ ページ12
廉side
海人「どう？どう？」
目を光らせて言うもんやから、
完全に言うタイミングを失った。
「どうって言われても......」
俺の姉ちゃんやし。とは言えず、
反応に困っていると、
桃子「あれ？廉？」
と、タイミング良く姉ちゃんがドアから顔を出した。
桃子「どうしたの？学校帰り？」
「いや.....友達がな」
桃子「友達？」
いないけど？と、不思議そうに見つめてくる。
辺りを見回すと、本当に誰もいなかった
が、すぐそこの目の前の曲がり角に見える ひとつの影。
「あいつ....」
桃子「友達、出来たんだね」
よかったね、と微笑んでいた。
姉ちゃんは、心を閉ざしている俺のことを一番に心配してくれていた人。
「.......おう。てか姉ちゃん、ここでバイトしてたんやな」
桃子「あ、そうそう。大学入ってからすぐにね、始めたの」
永瀬さーん、と店の奥から聞こえる ふにゃふにゃな声。
桃子「あ、戻らなきゃ」
「うん」
桃子「廉、今度はちゃんとお友達と来てね」
そう言うと、はーいと言って戻っていた。
.
「お前なぁ....」
姉ちゃんと別れて、すぐに向かうと
しゃがんで、うずくまってる海人がいた。
海人「廉」
「なんや」
海人「.....姉ちゃんってなに」
「...........あ。」
まずい。完全に、忘れてた。
そうや。言ってなかったわ
いろいろと考えていると、
顔をひょこっと上げて、うるうるな目で見つめてきた。
海人「そういうプレイしてるの.....？」
「.......」
「はぁぁぁあ！？！？！？！？！？」
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 7人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：モッチャンネル | 作成日時：2020年7月2日 20時
