-蝶は水面月で羽を癒す-

＃４４ ページ44

＿義勇｢自分じゃどうしようも無い程 頭から離れないんだ

胡蝶が俺を呼ぶ声も、初めて胡蝶を目にした時の笑顔も｣


何それ…折角 人が忘れようと……迷惑をかけまいと努力していた時間も、一瞬で消し去ってしまう様な言葉

こんなの、まるで………告白じゃない…っ


しのぶ｢いい加減にして下さい…！｣ﾊﾞｯ

義勇｢胡ちょ……っ｣

しのぶ｢人の気も知らないで…！｣ｼﾞﾜｯ

お願いだから、これ以上掻き乱さないで……


滲む視界の中…目を丸くして戸惑う冨岡先生さえもぼんやりとしか見えなくなって

気付けば、また自分をコントロール出来なくなってた


しのぶ｢どうして冨岡先生はいつもそうなんですか…っ

私がどんな想いで 貴方の傍を離れて毎日過ごしていたか

寝不足なのだって、何もしていないと貴方の事を考えてしまうから無理に勉強時間詰め込んで…！

月明かりが照らす夜なんて特に…っ

一分一秒だって先生を思い出す隙も作りたくなくて｣

止まって…私の口……
こんなの駄目よ、困らせちゃうだけだわ

分かっているのに…っ

しのぶ｢冨岡先生と一緒に居ると…私は私じゃなくなっちゃうんです…

いつだって平然と居たいのに、らしくない程笑ったり怒ったり泣いたり…っ
今だって自分の感情一つですらコントロール出来なくて｣

気付けば頬を伝う暖かな雫
取り乱した私を見て、冨岡先生…引いたかな……

でも、もういいわ…だって、きっと…これで最後

義勇｢…胡蝶｣ｷﾞｭｯ

しのぶ｢……え｣

冨岡先生とはこれで最後
そう思った瞬間に私を包んだのは冨岡先生の逞しい腕で

しのぶ｢…！？と…冨岡先生、何して…っ…離して下さい///｣

義勇｢断る｣

しのぶ｢…っ///｣ﾑｶｯ

この人、今の私の話聞いていなかったの！？
いくら冨岡先生でも、流石に私の気持ちくらい伝わったと思っていたのに

しのぶ｢離して下さい……｣ｸﾞｸﾞｸﾞｯ

義勇｢…｣

冨岡先生の胸を押して体を話そうとするのにびくともしなくて、結局私はそのまま抱き締められた状態

しのぶ｢私が今言ってた事 聞いてましたか！？こんな事しちゃ駄目じゃないですか！｣

義勇｢聞いていた…そして理解しているつもりだ｣

しのぶ｢本当でしょうか…？理解してるなら、こんな思わせ振りな行動取れないと思うんですが…｣ｲﾗｲﾗｯ

義勇｢思わせ振りでは無い、本心だ｣

しのぶ｢そんな訳…っ…｢俺も同じ気持ちなんだ…(義勇


そう言った冨岡先生は、また私を抱きしめる手に優しく力を込めた

＃４５→←＃４３

• 金　運: ★☆☆☆☆
• 恋愛運: ★★★☆☆
• 健康運: ★★★★★
• 全体運: ★★★☆☆

ラッキーカラー

あずきいろ

おみくじ

おみくじ結果は「末凶」でした！

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す