カラスの行水 ページ46
大阪ライブ初日。
客席でジェジュンを見ていた私は、ラストで息を詰めてしまった。
横たわって「Paradice」を歌うジェジュンの目から涙が流れ落ちる。
そんな姿を見ただけで、自分も知らぬ間にもらい泣きをしていた。
この曲は、ファンを想って作ったと彼は言っている。
それは半分事実だろう。
私を想って作ったと彼は言っていた。
でも、歌詞の内容はそのままファンへの思いにもなっている。
ライブの余韻に浸りながらホテルに戻った私は、すぐにシャワーを浴びた。
如月がお夜食はいかがいたしましょうと訊いてくれたけれど、空腹は感じなかったのでいらないと返事していた。
髪を整えて、軽くメイクをすると、急に胸がときめくのを感じた。
でもそれは、どことなく怪しげなときめきだった。
まるでこれから会ってはいけない人と密会するようなうしろめたさというような。
ライブの最中にホテルでジェジュンと逢うことは、なにも今回は初めてではないのに…
ここが自分には全く馴染みのない土地だからだろうか？
ライブの後、疲れているはずなのに、やっぱりジェジュンは私に会いに来た。
濃いめの舞台メイクは落とされていて、いつものジェジュンの笑顔がある。
「シャワーする時間も惜しくて、そのまま飛んで来ちゃったんだ。ごめん。ちょっとシャワーしてくるね」
そう言ってジェジュンはバスルームに行ったのだけれど、５分もしないうちに戻ってきた。
「あはは カラスの行水だね」
「カラスの何？どういう意味？」
まだ拭ききれていない湿った肌が、私のすぐそばにあった。
石鹸のいい香りが漂ってくる。
でも、シャンプーはしていないようで、髪は乾いていた。
「お風呂の時間が超短い、っていう意味」
「へえ〜 ほんとは頭も洗いたかったんだけど、時間がもったいないから。ごめんね」
「ライブの時のキマったヘアスタイルのままだね。かっこいいよ」
私はそう言いながら、ジェジュンの髪に手を触れた。
まるでそれが合図みたいだった。
私たちは広いベッドの上で激しく愛し合った。
どこにこんなエネルギーが残っていたんだろう。
ジェジュンって、すごい…
そう思わずにはいられなかった。
「ねえ、A…」
「ん？何？」
「今夜は満月なんだよ。すっごく綺麗な月が浮かんでる」
私は慌てて身を起こした。
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桃子(プロフ) - alexisさん» alexisさん、いつもコメありがとうです！最近は全く写真をやっておらずジャズにどっぷりの日々を過ごしています。歌うことは楽しいけど難しい！書くことか度々お留守になるのでごめんない。 (2月27日 17時) (
レス) id: 6efd7186f1 (このIDを非表示/違反報告)
alexis(プロフ) - 桃子さん» 桃子さま！更新？書き直し？と思いながら覗かせていただいてます！ありがとうございます！お元気ですか？ (2月27日 6時) (レス) id: fb104a6d4e (このIDを非表示/違反報告)
桃子(プロフ) - alexisさん» alexisさん、いつもコメントありがとうございます！いよいよJJバンドが登場したのですが、ギタリストを一人の設定で書いてしまっていたので、修正しているところです。やっぱりJJバンドはツインギターでないと！現実と妄想をごった煮にするのが小説かなあと思います😊 (2023年2月16日 22時) (レス) id: 9e9d3df765 (このIDを非表示/違反報告)
alexis(プロフ) - 桃子さん» 体調不良や諸々、難しい時は無理をなさらずに〜健康第一！こちらのジェジュンさんを追いながら振り返る過去…桃子さまの妄想であってもリアルを感じられる不思議は私(達)の妄想・想像に重なるものが多くあるからかなぁと…そのドキドキにワクワクします⤴️ (2023年2月11日 7時) (レス) @page31 id: fb104a6d4e (このIDを非表示/違反報告)
桃子(プロフ) - りんごさん» りんごさん、コメントありがとうございます！続きはある程度書いているのですが、風邪をひいて寝込んだり色々あって、更新出来ずにいました。妄想全開にしてまた頑張りたいなあ。 (2023年2月4日 7時) (レス) id: 6efd7186f1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桃子
| 作成日時：2020年5月20日 8時
