ソウルメイトの証 ページ37
『まあ、そうなんだけどね。で、おまえは他に何か知ってるわけ?』
『ガンちゃんは、代表にお金を援助してもらって、いいマンションに引っ越したんだ。来年あたり、結婚するらしいよ。相手は、ジュンスのバックダンサーのひとりだってさ』
社長としょっちゅうカカオやラインでやりとりしているユチョンにとっては、こんな情報は朝飯前なんだろう。
また、俺は蚊帳の外だ…
『へえ。結婚するんだ。ダンサーさんか。お似合いかも』
俺は心にもないことを言って、店の隅っこのほうでご馳走を食べているガンちゃんに目をやった。
同じテーブルには、たしかにダンサー達が座っている。
隣のテーブルに、ソンジュヒョンがいた。
きっと情報集めをしてくれているのだろう。
頼りにしてるよ、ヒョン。
俺はそっとソンジュヒョンから視線を外した。
『ねえ、ジェジュンヒョン』
ユチョンがちょっとせつなげな声を出した。
『なんだよ』
『今、なんとなく思ったんだけど、ヒョンは俺にどんなことがあっても、俺のこと見捨てないよね?』
いきなり、そんなことを言われて、俺はめっちゃくちゃとまどった。
だって、そんなことは請け合えない。
昔の俺だったら、間違いなく速攻で肯定しただろう。
『やっぱ、そんなことは無理だよなあ。あの頃、ほんと良かったな』
『あの頃って…』
『ほら、「Hi yaya夏の日」のMV撮影ででボラボラ島に行った時。事務所にナイショで俺たち、おそろいのタトゥー入れて。さんざん叱られたけど』
もちろん、よく覚えてる。
ソウルメイトの証を身体に刻みたかった。
事前に言ったらダメだと言われるに決まってるから、事後承諾で身体に刻んだ印。
『デビューしたばかりで色々不安もあったけど、ヒョンと一緒ならいつでもどこでも楽しくて、明るい未来だけ見えてたよ』
『ああ、そうだったかもな。でも今は違う。これからも、もっと変わっていくと思う』
俺の言葉に、ユチョンは力なく微笑して、何本目かの煙草に手を伸ばした。
129人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「東方神起」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
alexis(プロフ) - 桃子さん» なるほど!さすがです!キシャラギくん(≧∇≦)b (2019年5月15日 12時) (レス) id: d8faaba8f4 (このIDを非表示/違反報告)
桃子(プロフ) - alexisさん» クレカのサインのことはすっかり忘れてました〜 主人公は外国によく行くからサイン慣れしているはずなのにね。たぶん、如月君は日本語のサラサラサインを考えてくれたのかも。 (2019年5月15日 8時) (レス) id: 540ae2064d (このIDを非表示/違反報告)
alexis(プロフ) - サイン…て、カードとかの支払いですることありますけどもージェジュンさん?ヒロインはきっと筆記体でサラサラっと書いちゃったんですねー (2019年5月14日 20時) (レス) id: d8faaba8f4 (このIDを非表示/違反報告)
alexis(プロフ) - 桃子さん» 引っ越しの後片付けで終わりましたチーン(-ω-;) 更新、嬉しいです♪ 妄想…物語。。。素晴らしいストーリーを読んでると毎回、思いますよー想いは真実を引き寄せる…と。現実から目をそらせないほどの信ぴょう性……妄想は想像を超えていきますから! (2019年5月11日 0時) (レス) id: d8faaba8f4 (このIDを非表示/違反報告)
エリカ(プロフ) - 桃子さん♪お返事有難うございました~♪アナザ~スカイ観てました!(笑)JJ が春の桜より眩しかった!(笑)もって生まれた愛されキャラで何もかも上手だけれどそれ以上にブレることなく謙虚に努力し続ける姿がより眩しい人!輝き続けるJJ万歳! (2019年5月10日 23時) (レス) id: 1d7062e30d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:桃子 | 作成日時:2019年4月20日 0時