Only Love Part 35

ナントカ ページ16

その日、父の見舞いを終えてから、恵美にメールを打ってみた。

明日の夜は空いているという。

一緒にご飯を食べることにした。

待ち合わせた店に行くと、意外なことに雄介も一緒に来ていた。

「うわあ、雄介、今夜空いてたの？」

「そうなんだ。恵美から連絡もらって、来ちゃったよ」

久しぶりに3人で盛り上がる。

「それで、恵美。野村さんのこと、しんちゃんって呼ぶようになった？」

さっそく、恵美の恋の進展を訊いてみる。

「誰？そのしんちゃんって」

雄介も興味津々という顔をした。

「恵美と同じ会社の先輩で、恋人候補」

「野村さんって意外に慎重な人でね、まだそういう間柄になってないんだけど、まあ、時間の問題かな」

「ならよかった！恵美には早く幸せになってもらいたいもん」

「うん、俺もそう思う。俺ができなかったから」

「雄介、ありがと。相変わらず優しいね。私、雄介と別れるの早まったかな」

「おいおい…」

お酒が入ると、ますます会話はノッてくる。

でも、全員、ユチョンのことには全く触れなかった。

「雄介はどうなの？草食系の恋人できたのかなあ」

私が訊くと、雄介はわざとらしく顔をしかめた。

「その単語、もうNGにしてくれないかな。男としてかっこ悪いじゃん。Aの恋人はばりばりの肉食系で羨ましすぎるし」

「ごめーん。次から気を付ける」

「まったくもう。そう言えば、ジェジュンはまさに今夜、仁川大会のなんとかで中国のなんとかでライブやってるんだろう？」

「雄介すごい。よく知ってるね。でもなにそれ、ナントカって」

「よく知らない単語だし、場所も知らないから」

「仁川大会のロードショーで、中国の広州でショーケースやってるの」

「ふうん。ロードショーって… なんか映画みたいだな」

私と雄介の会話を聞きながら、恵美がくすくす笑っていた

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