ブイロクBUSAIKU!? (ページ48)

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剛くんはお風呂に入っていて、部屋に一人。
やることもないし、しばらくテレビを見てた。
でも、テレビを見るのにも飽きちゃって、スマホを取り出す。

SNSをチェックして、ネットを見て、LINEの通知を確認。
LINEの通知をためちゃったことに後悔しながら、アプリを開く。
グループラインは読み飛ばせばいいかな。
大事なことも紛れてそうで怖いな。
色々考えながら、メッセージを返していく。

「A。」

声に顔を上げると、お風呂に入っていたはずの剛くんが目の前に立っている。
こころなしか剛くんはいつもより少し不機嫌な感じ。

『剛くん？』

お風呂から出てきた剛くんに気づかないくらい集中してたことに気づいた。

「お前、もうスマホやめろよ。」

手が伸びてきて、剛くんにスマホを奪われる。
剛くんはそのままスマホをテーブルに置いた。

『あ、ちょっと、まだ途中なのに。』

抗議しながら、スマホから剛くんに視線を移す。

「別に大丈夫だろ。」

『でも、既読つけちゃったから。』

口ではそう言うけど、スマホに手を伸ばす気はもうなくなった。
ソファに膝をかけた剛くんの手が首の後ろにまわる。
お風呂上がりの石鹸の匂いがほんのり香る。

「今目の前にいるのは俺だろ。
　俺を優先させろよ。」

キスをされて、そのままソファに押し倒された。