ブイロクBUSAIKU!? (ページ44)

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一人占め green ページ44

一日の終わりにソファの前に座って、ソファにもたれて、SNSをチェックする。
特に、大切な用って訳じゃないけど、もう日課みたいになっている。
テキトーに流し見ながら、情報を拾っていく。
ちらっと見ると、快くんは少し離れたところにあるイスで何か読みものをしてるみたいだった。

しばらくSNSを見ていると、ブーっと手の中のスマホが震えて、画面に映ったのは快くんから着信中の文字。

『え、快くん？』

同じ部屋にいるのになんで電話なんだろうと不思議に思って快くんを見る。

「A、今日はもうスマホ終わり。
　俺にもかまってよ。」

いつもの笑顔じゃなくて、快くんは真剣な表情をしている。
そこで、スマホばっかり見てた自分に気づいた。
せっかく快くんと一緒にいるのに、時間がもったいなかったかも。

『快くん。』

名前を読んだら、思ったよりも甘えた声が出た。
快くんが立ち上がって、私のほうに近づいてくる。

「A。」

快くんはわたしの正面に座った。
両腕が私の背中に回されて、私は快くんにつかまった。
快くんを見つめていると、顔が近づいてきて、おでこがくっついた。

「A。」

さっきよりもずっと甘い声に心を奪われる。
快くんは優しく微笑んで、ゆっくり口を開く。

「Aのこと一人占めさせて？」

私は目を閉じた。
唇が重なったのを感じた。