ブイロクBUSAIKU!? (ページ40)

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メッセージ green ページ40

今日最後の講義で使われるのは、大学で1番大きい講義室。
この講義室は見やすいように席が後ろになるにつれて段差で上になっている。
だから、私からも全体が見渡すことができる。
講義が始まる2分前、講義を受ける準備をした私は周りを見回して、快を探す。
快もこの講義をとってるはずだけど、講義室が広すぎて流石に見つけられない。

講義が始まって、私は真面目に講義を受けることにした。
教授の書いた板書を丁寧にルーズリーフに写していく。
ルーズリーフから顔を上げて黒板に目を移したとき、ふと同じ列の少し前の席に快らしき後ろ姿を見つけた。
丸くてふわっとセットされた頭のフォルムも、えりあしの感じも、意外とある肩幅も、間違いなく快だ。

講義が終わって、ノートやペンを片付けしたとき、快を見るとスマホを持ってるみたい。
気づいてくれるかなと思って、LINEをする。

快、後ろ向いて。

その瞬間、少し前にいる快が後ろを振り向いて私を見る。
快は少しびっくりした顔をして、優しく笑った。
快の口がゆっくり動く。

「だ·い·す·き」

早く快に触れたくなった。
友達に挨拶をして別れてから、講義室の階段を降りて、快の席に向かった。

『快、一緒に帰ろう。』

そう言って右手を出せば、快の左手が重ねられる。
そのまま手を繋いで快を引っ張って講義室を出る。
講義室を出たところで二人隣に並んで歩く。

『快、わたしも。』

さっきの快のメッセージを思い出して言うと、

「わたしも何？」

とはぐらかされたから、斜め上にある快の顔を見て素直に伝える。

『だいすきだよ。』

快の手にきゅっと力が入るのを感じた。