ブイロクBUSAIKU!? (ページ31)

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幸せの香り orange ページ31

健くんも私も和食が好きだから、うちのご飯は和食が中心。
今日の朝ごはんも和食にした。
白いごはんにわかめと豆腐のお味噌汁、卵焼き、それに納豆。

忙しいときも、美味しいお味噌汁だけは外せないというのが私のこだわりでお味噌汁は毎朝私が作ってる。
今日もお味噌汁を作っていると、すごくいい匂いが部屋に充満する。
その香りに幸せを感じて、にやついてると、健くんに後ろから抱きしめられた。

「ん、いい匂いだね。」

寝起きでいつもより低く掠れた声にどきどきする。
耳元にかかる健くんの息がくすぐったい。

『健くん、おはよ。
　耳くすぐったいんだけど。』

って遠回しにやめてくれるように頼む。

「A、おはよ。
　今日はお豆腐とわかめの味噌汁？」

と健くんは耳元で話すのを止めてくれない。
それどころか私の反応を楽しんでいるみたい。

『そう、お豆腐とわかめにしたよ。
　ねぇ健くん、くすぐったいよ。
　耳元で話すの止めてくれない？』

と言うけど、健くんは不満そうに講義する。

「えー、やだよ。」

『でも、料理してるから。』

もう一度言うと、健くんはうーんと唸ってる。

「じゃあ、こっち向いて？」

健くんにそう言われて後ろを向くと、

ちゅっ

って軽くキスされた。
びっくりして健くんを見ると、

『俺、ほんとにしあわせ。』

って言って優しい顔で健くんが笑った。