ブイロクBUSAIKU!? (ページ27)

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眠り姫 green ページ27

昨日は久しぶりに遅くまで飲んでいた。
道理で目が開かないわけだ。
ほとんど覚醒してない意識のなかで、アラームにしてるバリバリBUDDY!が流れるのをぼんやり聞いていた。
この曲が鳴ってるってことはそろそろ起きないと快くんが家を出てしまう。
快くんに会いたいけど、どうにも瞼が重すぎる。

がちゃっていう音がして快くんが寝室に入ってくる。

快くん、おはよ。
もう時間だよね？
行ってらっしゃい。

って伝えたいけど、声にはなっていない。

「A、もう行くね。」

快くんが小声で囁く。
それからそっと頭を撫でられた。

ちゅっ

軽くおでこに温かい感触。
まぶたはまだ重いけれど、体を動かなくしていた魔法は解けたみたい。
ゆっくり目を開けて、声もちゃんと出そう。

『快くん、おはよ。
　全然起きれなくてごめんね。』

と言うと、快くんは目を細くして、

「昨日遅かったんでしょ。
　いいから、寝てなよ。」

って優しい顔で笑ってる。

『ね、快くん。こっち来て。』

まだ立ち上がれそうになかったけど、上半身だけ起こして、快くんを呼んで抱きしめる。
このまま抱き合っていたいけど、そうもいかないから、ゆっくり離れる。

『行ってらっしゃい、快くん。』

まだゆらゆらしている世界の中で快くんに微笑むと、

「行ってきます、A。」

って言った快くんが今度は唇にキスを落とした。