ブイロクBUSAIKU!? (ページ19)

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噂 yellow ページ19

出張の帰り道、いつもなら疲れて直帰するけど、今日は岡田先輩に誘われた。
居酒屋に入って色んなことを話したけど、本当に楽しくてこのまま解散するのは寂しい。

二人きりは初めてだったし、凄くどきどきしたけど、大切なことに気がついた。

『先輩、二人きりのところ見られたらまずいんじゃないですか？
　会社の人とか彼女さんとか誤解されちゃいますよね。』

そういうと、岡田先輩は小さな声で、

「誤解されてもいい。」

ってつぶやいた。

『えっ？』

思わず聞き返すと、岡田先輩はこっちを向いて、

「俺、Aとだったら噂されてもいいよ。」

って言ってから、恥ずかしそうにそっぽを向いた。
赤くなった耳が見えている。

『先輩、私も岡田先輩となら噂になっても良いです。』

顔が熱い。
絶対私は真っ赤だろう。
岡田先輩はゆっくり私を見て、

「じゃあ、付き合ってくれる？」

今度は目が熱くなってきた。
泣きそうだ。

『はい。』

すると、岡田先輩は私の頬に手を添えて、静かにキスをした。

「A、好きだよ。」

そう言って笑った先輩の笑顔に思わず見惚れてた。

「Aは、何か言ってくれないの？」

と少し意地悪そうに笑う岡田先輩から目が離せない。

『私も、好きです。』

でも私、明日から平常心で働ける気がしません。