死に際 14話 ページ15
その日、私は夢を見た
懐かしくも、悲しい夢を＿＿＿
『グルッペン！』
忠誠を捧げた人物、グルッペンの元へ投げられたナイフが迫っていた
気づいた時には、体が勝手に動いていた
そして、次の瞬間には、
グル「A！」
ボタボタと体から血が流れ出ていた
『ぅ、ゲホッ、ゴホッ』
口の中に鉄の味が広がる
その感覚はなんとも言えないが、とにかく気味が悪かった
そこで一度、私の意識が途切れる
「....手は尽くしたよ」
「なんっ、でや！なんでAが死ななあかんねん！」
「すまない....俺のせいで」
「いや、グルさんのせいやないで」
「A、さ、ｸﾞｽｯ」
「お願いや！起きてくれ！」
近くから見知った声が聞こえる
瞼を開けたくても重くて開けられない
せめて、声だけでも....
『ﾋｭｯ、ｶﾊｯ、み、んな...』
息苦しくて上手く喋る事が出来なかったが、
大丈夫だろうか？
「Aさん！」
『ぅ、ごめ、今....目ぇ開けられ、なくて』
お腹の方にジワジワと熱を感じる
『あの、ね』
私は悟った
『また、いつか、さ、会えたら、いいね』
皆の顔は見えないが、ポタポタと手に何かが
落ちてくるのは分かる
『来世、とか、あったらいい、なぁ』
ヘヘ、と口だけで笑う
あれ？
おかしいなぁ
目からなにかが溢れ出る
私はそれに気付きたくなかった
それを誤魔化すかのように、言った
『私、皆の、こと、』
＿＿＿大好きだよ
＿＿＿だから、私の事を忘れないで？
その一言は言葉にならず、宙に消えた
フッ、と意識が浮上する
さっきは重かった瞼を開ける
ここは自室
あぁ、夢を見ていたのか
少し、落胆したのは気の所為だろう
皆の声を思い出して、目頭が熱くなったのは
私と、これを見ている貴女だけの秘密だよ？
【なんで、私から離れるの？】
【アイツらが憎いのは変わらないだろう？】
その手まで、あと数センチだった距離は、
少し遠のいた
差し伸べられた手を取るまで、あと＿＿＿日
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粉 - 気になる… (2023年3月5日 10時) (
レス) @page22 id: 0d9ed1badc (このIDを非表示/違反報告)
1国の33民 - 続き気になりすぎて夜しか寝れません!!!更新待ってます！ (2022年12月25日 21時) (レス) @page22 id: 5a52c0f3ec (このIDを非表示/違反報告)
ロア - 面白いですね!!!!!!!!!!!頑張ってください。！！これからの展開が気になりますね!!! (2022年11月6日 13時) (レス) @page22 id: f71c6b27b8 (このIDを非表示/違反報告)
るな - 初コメ失礼します！めちゃくちゃこの物語面白すぎて( ´ཫ` )更新待ってます！！お願いします…！！！ (2022年9月4日 13時) (レス) @page22 id: f100bc9df8 (このIDを非表示/違反報告)
あしん - 初コメ失礼します！！めっちゃくちゃ展開がどうなるのかと興味津々です！続きまってます！！ (2022年9月3日 8時) (レス) id: 71ec6c11e9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：笹だんご | 作成日時：2021年9月6日 21時
