とある国のとある話〜VOCALOID〜

１１話 貴方は誰？ まだ知らなくていい。 ページ13

『今日は天気がいいね』

小鳥に語りかけてから何分が過ぎただろう。

小鳥は首を傾げるだけ。
なんだか虚しくなってきたよ……。

「どうだ？出来そうか？」


私は静かに首を振った。


「ミクリア〜駄目そうじゃん…。他の魔法にすれば？」


『いやだ〜。こんなとこで諦めたくない…』


ネルビスは私の言葉に対する小鳥の反応を楽しんでいた。


「ネルビスさん…テンション高いですわね。」


ミユキも呆れていた。

だが、ハミカは鼻歌を歌いながら、馬車を走らせていた。


「貴方たち…にぎやかでいいわね…」


ハミカも少々呆れていたようだ。





「……。」


グミアはただ私を眺めていた。


「グミアちゃん…。貴方は…何者？」


不意にハミカがグミアに訪ねた。
グミアはただ冷静で、ハミカを見ていた。


「お前が知るような事じゃない。」


「…そっ。」


ハミカは軽く返事をすると、前に向き直り馬車を走らせていた。


『たしかに…グミアは…なんなの？』


「私は…………いや、まだミクリアは知らなくていい。」


グミアは悲しそうな瞳でそっぽ向いていた。

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