番外編 バラに涙のシルクロード ページ34
それは、シルクと2人で編集をしている時の事だった。
私よりも早く編集を終えたシルクが、パソコンを閉じて、なんだか気まずそうな顔をしながらこちらを向いた。
シ「ウノ、大事な話がある。」
ウ「…うん。だと思ってたよ。」
何の話かはだいたい予想がついてる。
何年一緒にいたと思ってるの？
私も、「頑張れ」って言う準備は出来てるよ。
シ「おれさ、…っ好きな人が出来た。」
いつも私たちをまとめてくれたリーダーからの大切な報告。
やっと聞かせてくれたね。
ウ「…っ、うん、」
泣きそうなのか、シルクの声は酷く震えている。
いや、それは私もだな。
シ「ビビッと、来てさ、っ…すごい、この人と一緒にいたいって…思わせて、くれる人でさ…っ」
ウ「うん…っ、」
シ「結婚もさ…っ、視野に、入れてるんだ。」
ウ「うん…っ」
シ「リーダーなのに、っ、グループに迷惑とか…、っかけるかも、しれなくて…」
ウ「…っうん、」
シ「それでも…っ、応援、してくれる？」
そんなの、答えは決まってるよ。
ウ「当たり前じゃんか…っ、絶対、幸せになってね。」
2人で気分高まって泣きながら今後について話したあの日も、もうあんなにも昔のように感じる。
今日は、視聴者さんやいつも支えてくれているみんなへの「シルクロード結婚報告動画」の撮影日だ。
自分が結婚するわけじゃないのに、なんでこんなに幸せなのか分からない。
けど、自分の大事な友達が人生の大きな決断をしたこと、そこに携われたこと、すごく誇りに思う。
シ「よし、撮ろっか。」
「「「うん」」」
今日も始まる、私たちの最高の毎日。
中でも今日は特に忘れられない素敵な日になるだろう。
2023.05.30
ーーー
改めてシルクロードさん、ご結婚おめでとうございます。
通知が来た時、本当のことを言うと素直に喜べませんでした。
理由は簡単、私が昔はモトキではなくあなたに恋をしていたからです。
感覚で言うとほんのちょっぴり未練の残った昔の恋人からの結婚の報告をされた感じです。
けれど、いついかなる時もグループのことを一番に考え、仲間思いで家族思いで真っ直ぐな、楽しいを追い求める少年のようなあなたが今も変わらず大好きです。
暖かな家庭を持ちたいという夢を叶えることが出来たこと、1人のウオタミとして嬉しく思います。
これからも見守らせてください。
この度は本当にご結婚おめでとうございます。
どうか末永くお幸せに。
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作者名：ますもも | 作成日時：2023年3月12日 23時
